オシャレ感を演出するなら海外モノSNSに限る
このところFacebook等の大手SNSから去っていく人が増加しているとか。彼らの行く先は流行っていないマイナーなSNS。彼らはマイナーSNSに何を求めているのか。
【オシャレ感演出のため】Twitter ⇒ Pinterestへ
ファッション好きで、海外セレブの情報を追うのが生き甲斐の西本真理さん(24歳)は、Pinterestに熱を上げている。
「もともとは、海外で流行っていると聞いたのがきっかけ。Twitterはわりと使っているほうだったのですが、今はPinterestのほうが楽しくなりましたね。こっちのほうが、ファッション業界の人の投稿をたくさん見られますし」
しかし、ファッション情報ならばTwitterでも十分得られるのでは?
「それもそうなんですが……、正直、Pinterestをやっている自分ドヤァ!と思ってる面もあります……」
海外モノのSNSを使うことで、オシャレ演出をしている西本さんなのだった。
【自分好みの空間づくり】Facebook ⇒ Sumallyへ
ネットで画像を探し、“Want”(これが欲しいです)や、“Have”(これ持っています)などのボタンを押すことで、“マイ持ち物事典”のようなものを作れるのがSumallyだ。
「もともとコレクター癖があり、自分の好きなものや買いたいものをリストアップするのが好きだったので、かなり活用しています」と語る山本奈美さん(25歳)も、Facebookに嫌気がさした一人。Facebookでの、“大勢に晒されている感”の息苦しさからSumallyを始め、結果的に熱中するようになった。
ちなみに、自分の欲しいものや持っているものを周囲に公開することについての恥ずかしさについては、利用者によって意見が分かれる。「見られるのは少し恥ずかしいけど、欲しいものを並べて整理できるのがいい」(本山健一郎さん・21歳)と言う人もいれば、「自分のアップしたものに、“Want”をつけられると嬉しいですね」(早川沙穂さん・26歳)などとセンスを評価してもらえた気分になる人も。いずれにせよ、自分の欲しいものを見せ合ってコメントをし合うSNS的な交流以前に、自分の好きなものだけを集めた空間をつくる心地よさがそこにはあるのだろう。
⇒【画像】「Sumally」https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=433360
【内輪の交流を求めて】Facebook ⇒ Instagram
⇒【画像】「Instagram」https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=433364
特に「アンチFacebook」が多かったのが、Instagramユーザーだった。
「FacebookもInstagramもどちらも写真主体のSNSだけど、Facebookは素人の書く説教コラムやミニポエムなどイラッとする投稿が多い。Instagramは、日常の他愛もない写メが多いから、ほのぼのしていて好きです」(牧野美緒さん・27歳)
「学歴自慢に寝てない自慢、人脈自慢と、Facebookは自慢の巣窟。みんなの投稿を見て嫉妬する自分もイヤになります。Instagramはそれが一切ないのが心地いいですね。単にやっている人が少ないからってだけかもしれませんが」(間瀬隆さん・29歳)
こういったFacebook特有の“リア充感”や“ドヤ顔感”に辟易した面々が、ごく少数の親しい仲間だけでInstagramを楽しんでいるようだ。また、少人数ゆえに投稿にいちいち気を使わなくて済む。
「友達が300人いるFacebookで“いいね!”がつかなかったら恥ずかしいけど、フォロワー30人程度のInstagramならば“いいね!”の数も気になりません」(牧野さん)。もし、Instagramユーザーが大幅に増えたら、また別の地を求めて去っていきそうな発言ではあるが……。
※本文中はすべて仮名
取材・文/朝井麻由美
― 脱Facebook&TwitterマイナーSNS住人調査【2】 ―
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