更新日:2013年06月13日 10:30
カーライフ

職人カメラマンが伝授する「流し撮り」の極意

 SPA!本誌や日刊SPA!などで、走るクルマのスピード感満点、大迫力の写真を披露しているカメラマン・池之平昌信氏(通称:流し撮り職人)。氏は、かつてF1 GP全開催を転戦していたレースカメラマンで、故アイルトン・セナや、あのミハエル・シューマッハとも親交があるとかないとか。『タモリ倶楽部』で、タモさんに流し撮りを指南したこともある。  そんな池之平氏の得意技である流し撮りとは、簡単に言えば動いている被写体を撮影する際に、そのスピード感を効果的に表現する技術で、上の写真のように動いている被写体をあまりブラさずに、背景など実際は動いていないものを激しくブラすことによってスピード感を表現する。

流し撮り職人・池之平昌信氏

 写真を見る限り、少なくとも時速100km以上でぶっ飛ばしているように見えるが、実際はかなりノロノロ運転で走行しているところを撮影している。記者もクルマ担当になる前は、猛スピードで走るクルマを撮っているものとばかり思っていたが、担当になってみて驚いた。実際の撮影は時速30km程度で行われている(一部、そうでないものもあるが)。どうしたら、こんな写真が撮れるのか? 「まずは写しとめたい部分をよ~く睨んで念写すること(笑)。シャッタースピードは1/30秒くらいから下げていく(1/15秒など)と良いでしょ う。晴れた日は、木陰などで撮るとうまくいきます。スマホのカメラならサングラスをレンズの前にかぶせて撮る荒業もありです(笑)」 ※秘技・流し撮り写真はコチラ
⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=454609
 流し撮り職人ともなれば、高性能一眼レフに限らず、コンデジ、スマホのカメラなどでも見事に流してみせる。もちろん、クルマに限らず、電車、鳥、昆虫など、「動くものは何でも流してみせる!」と豪語する。 「特に親御さんにオススメなのは、子どもの流し撮り。公園で遊ぶ子どもや運動会で走るわが子を流し撮りするのは、撮るほうも見るほうも楽しいと思いますよ」というように、決して特殊な撮影でだけ楽しいわけではない流し撮り。  記者も、買って満足していた一眼レフカメラ入門機を引っ張り出して、わが子の流し撮りにトライしてみたい。 <取材・文/デストロイヤー角田 写真/池之平昌信> ●日本流し撮り研究所 http://ikenohira.com/
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