カーライフ

車の車線変更「絶対にいれないマン」が生まれるワケ。年間走行距離2万kmのゴールド免許保持者が怒りの問題提起

クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。 私は、都内在住なのですが年間2万キロぐらいクルマを走らせています。そして、それだけ走っているにも関わらず免許の色はゴールドであります。手前味噌ではありますが優良ドライバーの私が、日本の交通マナーにおいて、今最も言いたいことがあります。それは、「サンキューハザードはいらない!」という主張です。

そのハザード、本当に必要?

サンキューハザード

都内一般道での車線変更である光景(筆者作成)

おそらくですが、日本のドライバーは、運転するたびに少なくとも1回ぐらいサンキューハザードを出しているのではないでしょうか。サンキューハザードは、他のクルマに譲ってもらったときに、その御礼として出すのが一般的だといえますが、私は「譲ってもらう⇒すみません」という風潮こそ変えていかなければならないと思うのです。 私が考える、サンキューハザードを出す必要がない場面は、『2車線が1車線になる場合』や『工事による車線規制』、『合流』、『路上駐車車両がいるため車線変更をする場合』などの数々です。 これらに共通するのは、「車線変更せざるをえない」という点。ですから、「譲ってもらうのが“申し訳ない”」のではなく「当たり前」なのであります。 しかしながら、サンキューハザード以前に、工事の車線規制等で「絶対に入れないクルマ」が一定数存在。ちなみに私は、以前、警察が飲酒検問のために2車線のうち1車線を規制していた際、路線バスの運転手が私を絶対に入れないように車間距離をピッタリつめられたことがあります。その際、飲酒検問の警官に「あのバスの運転手ありえない!」と訴えたのですが、警察官も「本当だよ!」といい、私を通したあとにバスを止めて注意していました。(当時バスやタクシーは飲酒検問スルーだったが、そのバスはしっかり止められていた) 大型2種免許を持っているであろうプロドライバーでも、「絶対に入れないマン」が存在するわけですから、多くの日本人にとって合流といった車線変更は「恐怖」となっているのかもしれません。それゆえ、入れてもらったらトラブルを避けるためにも「すみません」という考えになってしまうのでしょう。 しかし、交通を円滑にするためには、他の車線が規制されていたら「入れる」のが当たり前。「しょうがないから入れてやる!」という精神をもっていたならば、いざ自分が走っている車線が規制されていたら、どの顔で「譲ってもらう」のでしょう。他の車線を走るクルマの前に障害物があるにも関わらず、一定数「入れない!」というドライバーが日本に多いのか疑問でなりません。 実際、私も路上駐車車両のために車線変更したら、後ろのクルマにパッシングされたりクラクションを鳴らされた経験が多々あります。(サンキューハザード関係なく瞬間的に)もちろん、相手が私のすぐ横を走っているなど「危険」な状況であれば、クラクションを鳴らすことはあるでしょう。しかし、それらクラクションは、明らかに「入ってきやがって!」という文句のほう。彼らの「入るな」という主張を鵜呑みにすれば、駐車車両がいる車線を走っていた私が悪く、永遠にそこで待機していなければならないということになります。  結局のところ「入れてやる」や「絶対に入れない」という主張は、交通の円滑さを妨げるわけです。

サンキューハザード文化の始まり

さて、サンキューハザードは、もとはトラックドライバー同士のコミュニケーション方法として始まったようですが、それが一般車両にも広まった経緯があります。 私の記憶では、小学生だった1990年代中盤頃に、サンキューハザードを出す一般車をたまに見かけました。それを見た私の家族は「なにこれ!?」とバカにしていたのですが、そんな家族も今や合流等で車線変更をしたら、しっかりサンキューハザードを出しています。 サンキューハザード文化が浸透する前は、譲ってもらった際のお礼は「手を上げていた」といえますが、1990年代に自家用車にスモークフィルムが流行し、手を上げてもお礼が伝わらないようになったのでしょう。それゆえ、サンキューハザードが広まっていったと推測できます。 ハザードランプは、本来緊急時のためのもの。正式な交通ルールではないですが、今やパトカーもサンキューハザードを出すぐらい、文化として浸透しているといえます。
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サンキューハザードの問題点
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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