雑学

家賃は1日100円、コンテナに住む中国人貧困層

 成長が鈍化し、リコノミクスによるバブル抑制策で経済崩壊危機が囁かれる中国だが、一方で不動産価格の高騰は止まない。行き場を失ったカネは究極の現物資産である不動産に流れ込みつづけているからだ。

 そんな中、家賃の上昇で居場所を失った貧困層も少なくないが、そうした人に今、人気なのが「コンテナハウス」だ。現在、中国各地にこのコンテナハウスが出現し、低所得者層や就職して間もない若者の間で人気だという。

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 空き地に無造作に置かれたコンテナは、協定でもあるかのようにどこも1日6元(約96円)の賃料で、1か月でもわずか180元(約2880円)だ。ただし、コンテナごと持ち去るヤカラもいるため、デポジットは1万元と少々高い。業者によればひとつのコンテナに最大10人生活することが可能で、家族で入居する例も少なくないという。

 コンテナは電気や水道設備が整ったものもあれば、ただの箱の場合もある。写真を見ると、日本の仮設住宅風の比較的立派なものまであるようだ。業者からコンテナを借りて、郊外の激安の空き地を別途で借りて設置するか、自分の土地に運び込む必要がある。またコンテナは約1万~1万2000元前後で販売もしているので、買い上げて住む人もいるという。ちなみにコンテナの広さは約18平米で、深セン市の平均住宅価格=1平米あたり2万元(約32万円)と比較すると、激安だ。

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 中国メディアはコンテナハウスの利点として、移動可能である点やコンテナの寿命が10年もあり、また鋼鉄構造で耐久性が強く、防風雨、免震構造であると説明する。中国の貧困層の間では、本気でこうしたコンテナハウスに住もうという人が大勢、存在しているのだ。

 中国では格差是正のため、低所得者層向けの集合住宅などが急ピッチで建設されているが、金持ちの不正入居やコネ入居が後を絶たず、また人口も多いため、本来必要とする層になかなか行き渡らないという現実がある。中国メディアは、こうしたコンテナハウスは「厳密に言えば違法」という専門家の意見を掲載しているが、現実的には貧困層の住宅問題解決に繋がっているため、黙認されている状況のようだ。

 日本でも「ネットカフェ難民」の存在がクローズアップされた際、その“亜流”として一部のワーキングプアが郊外のレンタルボックスに住むといった例が見られた。しかし、中国では家族を持つ人たちさえ、こうした家にすまなければいけない現実がある。この国の不動産市場が健全化される日は来るのだろうか。 <文/日刊SPA!取材班>




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