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スマホバッテリーの「やってはいけない」こと

スマホは電池が持たない。自分でGPSを切ったり、画面を暗くして節電することも可能だが、便利な機能をフルに使えるように、本体が元々「節電仕様」になっているのがベスト。なるべく電池を長持ちさせるための、各メーカーの飽くなき挑戦を追った ⇒【前回】スマホの電池“持ち”がいいメーカーは?
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【バッテリー】固定式で目いっぱい増量
固定式バッテリー

一部のシャープ端末に搭載されている固定式バッテリーは、本体のカバーを取り外すことで店頭交換が可能

 スマホが出始めた当初は1000mAhで大容量バッテリーと言われていたが、今では2500mAhが普通。それでも十分とは言えないのが現状だ。 「スマホはデザイン的にバッテリーの容量を増やしやすいのですが、ある程度の薄さも保たなくてはならないため、そろそろ頭打ち。そこで、今年に入って増えてきたのが『固定式バッテリー』です。従来の電池パックと違って着脱ができない仕様になっているため、余計な端子や着脱のためのスキマが不要。四角い必要もないので、端末内部のスペースをムダなく使ってバッテリーの容量を増やせます」(モバイル評論家・法林岳之氏)  そんなわずかなスキマでも、最大十数%ほどの増量が可能だというから侮れない。現在、3000mAh以上のバッテリーを搭載するスマホはすべて固定式だとか。 「ただし、固定式はバッテリーがへたってきたときに交換するのが面倒。通常、交換には1週間かかりますし、基本的には端末内のデータも消えてしまう。最近、各キャリアがデータのバックアップシステムの整備に力を入れ始めたのは、今後固定式が主流になるのを見込んでのことでしょう」  そんな中で注目されるのが、 「シャープのドコモ向け製品には、固定式でもショップでスタッフが交換できるモデルがある。即日手元に戻ってくるメリットは大きいですね」 ★バッテリーの「やってはいけない!」 ▼充電しながら使うな!  固定式が主流になっていく中で、ユーザーとして気をつけたいのが「なるべくバッテリーをへたらせない」こと。 「充電しながらスマホを使うと、バッテリーの寿命は確実に縮む。リチウムイオン電池というのは充電&放電できる回数が限られているため、フルに充電してから使うのがいちばんムダがない。電池が切れかけたスマホで、充電しながらゲームをやるなんて言語道断!」 ▼ワイヤレス充電にもご注意!  最近のAndroid端末では、フル充電まで行ったら充電器から入ってくる電力を弱め、微弱な充電を繰り返して100%の状態を保っています(トリクル充電)。だが「ワイヤレスではトリクル充電ができないため、いったん80~90%まで減ってから再度充電を始める。使いはじめるときに満タンじゃないことも……」。 【CPU】クアッドコアの威力  メーカー間の差はないが、スマホ節電を語る上で外せないのがCPU。 「一見、電池を食いそうなクアッドコアを推奨。重い処理のときは4つのコア総出で作業し、さっさと仕事を片付けてトータル稼働時間を減らす設計なので、結果的に省電力です」  もっとも、クアッドコアなのにスマホに搭載するとやたら電池を食う――と悪評高かったNVIDIA製「Tegra3」のような例もある。 「CPUは、より微細に作ったほうが消費電力が減る。同じクアッドコアでもTegra3よりクアルコム製『Snapdragon S4』のほうが電池の持ちがよかったのは、製造がより微細だったことも大きな要因です」  現行モデルの大半はS4を搭載しており、競争は一段落ついているが、今後インテルのCPU(S4よりさらに微細)を載せたスマホが出てくれば、また状況は変わるだろう。 ⇒【次回】【スマホ節電】各メーカーの飽くなき挑戦
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― スマホ節電テクノロジー最前線【2】 ―
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