30~40代の6割「親のお墓の準備をしていない」
どんなにノンキに生きていても、30~40代ともなれば葬式に出る機会も増えてくる。親だっていつまでも元気とは限らない。もしかしたら明日、いきなり喪主を務めるハメになるかもしれない。そんな、いざというときのために知っておきたい葬式とお墓に関するお役立ち情報を専門家に聞く!
◆[お墓]編
30~40代の男女100人へのアンケートによると、お墓について何も準備していないという回答が6割超だった。
※グラフ参照⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=496350
「まずはお墓を守っていく人がお参りしやすい場所を選ぶのが一番。自分が年老いたときに通えるかどうかも考慮しましょう。ただ、都心に近いところだと、その分、お金もかかりますし、便利さと費用とのバランスを考えなければなりませんね」(佐藤葬祭代表取締役・佐藤信顕氏)
「葬儀のときに来てくれたお寺に墓地があれば、そこに求めるのが一般的。よそで戒名をもらった遺骨を受け入れがたいとするお寺もありますし、公営墓地以外は指定の墓石業者がある場合が多いので、注意が必要です」(葬儀ライター・奥山晶子氏)
墓地は“買う”といっても所有権ではなく、永代使用料を支払い代々の使用権を得るもの。そこに墓石代などを加えた初期費用は150万~300万円が相場だが、奥山氏によると「自分が車を購入する際にいくら出せるかを目安にするといい」そうだ。
『はじめてのお墓の買い方』の著者で幕張霊園責任役員の小林隆氏に、そのほかの注意点も聞いた。
「墓所の契約書を交わさず、墓石金額の内訳も口頭で説明されるだけの墓地が多いので、気づいたときにはトータルがすごい額になっていることもあります。ですから見積書を出してもらうようにしたほうがいい。それと『宗教・宗派自由』などと謳っている場合も要注意。“過去の宗教・宗派は問いません”との意味で、そのお寺の宗派への改宗が必要な場合もあるので、確認しましょう」
病院や葬儀社が霊園などを紹介してくる場合もあるが、ゴリ押しで勧めるようなことはないそう。ただし「墓石業者によっては、早く契約したくて『四十九日までに納骨を』と急かすケースはあります。でも、最近は四十九日の納骨にこだわらず、百か日や三回忌まで延ばすことも珍しくない。とはいえ、優秀なビジネスマンをめざす30~40代の方なら、親のお墓ぐらいきちんと準備しておきたいですね(笑)」(小林氏)。
【POINT】
「四十九日までに」と焦らなくてよし。車ならいくら出せるかを目安に
― 30~40代のための[葬式&お墓]新常識【7】 ―
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