スーダラ節にレーザー光線…[トホホな葬式]体験談
どんなにノンキに生きていても、30~40代ともなれば葬式に出る機会も増えてくる。親だっていつまでも元気とは限らない。もしかしたら明日、いきなり喪主を務めるハメになるかもしれない。そんな、いざというときのために知っておきたい葬式とお墓に関するお役立ち情報を専門家に聞く!
◆[ユニーク葬儀]でお見送り
遺族の要望に合わせた葬儀をプランニングしているのが、創業11年の葬儀社アーバンフューネス。過去の事例では、故人が学生時代に応援団の団長を務めていたので、仲間に応援団服で来てもらい最後にエールを送ったり、祭りが好きだった故人のために出棺時に太鼓で見送るなど、いずれも個性的だ。
「最初は9割の方が『普通にやってくれればいい』とおっしゃるのですが、まず故人がどんな方か、歩んできた人生などを伺います。たとえば『亡くなる前に家族とサザエのつぼ焼きを食べたがっていた』と聞けば、式場に七輪を置いてサザエを焼くなど具体的にご提案すると前向きになられるんです」(広報担当・中村雄一郎さん)
葬儀の準備は、遺族にもあえて手伝ってもらうようにしている。
「その過程で心を整頓して、前を向いてもらうきっかけを提供できればと。見送るまでの時間で何ができるか提案するのもプランニングです。お通夜の食事にご遺族でカレーを作っていただいたことも」
そうした結果、「やってよかった」という声が多いらしい。とはいえ、お値段もそれなりに……と思ったら、「プランニング料はいただいていないので、一般的なご葬儀と変わりません」とのこと。
創業当時は業界で異端視されたという同社だが、最近では業績もアップしてきているそうだ。
◆二重に残念……[トホホな葬式]体験談
しめやかに執り行われるはずのお葬式も、ひとつ間違うとビミョーなことに。
「友人のお父さんのお葬式のBGMが植木等の『スーダラ節』だった。いくら故人のカラオケの十八番だったからって、場違い感は否めなかった」(46歳・女)
大往生ならそれもいいけど、若くして亡くなった場合はシャレにならない。
「27歳で過労死した友人の葬儀がトンデモなかった。司会者は妙に流暢で演歌の曲紹介みたいな調子。出棺の際はスモークにレーザーが乱舞、『これより黄泉の国に旅立ちます』とのアナウンスでレールの上をお棺がスルスル……」(48歳・男)とは、演出過剰もいいところ。
逆に「仕事帰りに夕飯も食べずに駆けつけた取引先の人のお通夜のあとの料理がショボかった。寿司はカピカピ、天ぷらは衣だけ」(35歳・男)なんて話もあるけど、そこは人として我慢しようよ。
― 30~40代のための[葬式&お墓]新常識【6】 ―
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