ゲームクラウド化、まだ残る課題と不安要素
「クラウドゲーム」。まだ聞き慣れない言葉だが、大手メーカーのクラウド参入の発表で、来年以降ゲーム業界の流れに変化の兆し……!?
⇒【前回】『有名タイトルも参入する「ゲームのクラウド化」』はコチラ https://nikkan-spa.jp/535815
◆土壌が整いつつも、不安要素もまだ多い
クラウドゲームでは、端末側で必要なのは、操作情報をクラウドサーバーへ送ることと、ムービー再生すること。つまり、これらができる性能があれば、どんな端末でも、家庭用ゲーム機のような豪華な映像のゲームでもプレイできる。
しかし、まだ課題もある。データセンターでゲームの結果が計算され、端末へ送信される間にまだわずかな時間のズレが生じてしまうのだ。10月に開催されたCEATEC JAPANでの『クラウド版「ドラゴンクエストX」for「dゲーム」』の試遊デモでは、画面がカクカクしてしまう局面もあった。
「大型タイトルになればなるほど、処理速度や操作性、画質などの技術的な要求水準が高くなります。そして、人気タイトルであれば一度に大勢のユーザーに遊んでいただくことになるため、サーバーの処理性能や省エネ性能を大幅に改良する必要があり、チャレンジングな側面はかなり大きいのが事実です」(ユビタス社「GameNow」担当者)
ただ、ゲーム業界はクラウド化に向けて舵を切っている。ソニーは昨年、アメリカのクラウドゲームの会社・Gaikaiを買収。’14年にはクラウドゲーム界へ参入する。来年以降、ゲーム業界が大きく変わっていく可能性は非常に高いと言えるだろう。
◆ユビタス社「GameNow」
・Blade Kitten(Atari)
マップ上に隠された宝箱を探すお宝探しアクションゲーム。展開の早さとBGMが特徴的
⇒【プレイ画面】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=535890
・英雄伝説 空の軌跡FC(日本ファルコム)
革命によって仕組みが大きく変わりつつある王国を舞台としたストーリーが楽しめるRPG
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・Yars’ Revenge(Atari)
1981年に発売した同ゲームのリメイク作品で、アイテムを駆使する3Dシューティング
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・WRC 3 FIA ワールドラリーチャンピオンシップ(Plug In Digital)
FIA世界ラリー選手権公認ソフト「WRC」シリーズ。マシンやドライバーを忠実に再現
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画像提供:Atari、日本ファルコム、Plug In Digital
取材・文/朝井麻由美
― 「クラウド化」がゲーム業界を変える!【2】 ―
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