携帯長期利用ユーザー、どうすれば得をする?
MNPのおトクっぷりが話題になる一方で、長期ユーザーが優遇されるというケースをほとんど耳にしない昨今だが……
◆キャリアサービスの併用で長期利用のメリットが拡大
携帯電話を単に安く機種変更したいだけなら、MNPせずともおトクに済ませる方法はある。
「MNPするときは、現在契約しているキャリアに『MNP予約番号』の発行を申し込みますが、その際『機種変更に使えるポイントを発行するので考え直してもらえないか』と引き留められるケースがあります。この“引き留めポイント”の対象になるための条件はオープンにされていませんが、短期ユーザーに比べ、長期ユーザーが対象になりやすいのは想像に難くありません。また、MNP経験ユーザーは引き留めてもまたMNPされるかもしれないと判断される可能性があります」(モバイル評論家・法林岳之氏)
報告されている事例では、1万~2万ポイントもらえるケースが多いとか。MNP予約番号は2週間たつと無効になり、手数料も発生しない。仮に引き留められることなくMNPの手続きが進んでしまっても、そのまま放置すればいいだけなので、ダメ元で申し込んでみるのも手だろう。
うまみが減っているように見えるポイントプログラムも、使いようによっては強力な武器になる。
「来春以降、ドコモプレミアムクラブでは、同社のクレジットカードであるDCMX(年会費初年度無料。次年度以降もカードの利用があれば無料)の会員に対して、利用年数に応じたボーナスポイントがつきます。会員であれば、長期ユーザーのメリットが一気に拡大する。加えて、DCMXの利用によって貯まるポイントも来春から現状の2倍になるので、支払いをDCMXで行えばポイントは凄まじい勢いで貯まっていきます」(携帯電話業界に詳しいライターの2106bpm氏)
キャリアが真に優遇したいのは“長く使ってくれるユーザー”より“自社サービスをたくさん使ってくれるユーザー”というわけだ。
「これらの特典も『実質ゼロ円』というMNPの破壊力の前には見劣りするでしょうが、一方で、MNPにかかる手間や費用も意外とバカになりません。それを鑑みると、一概に『MNPのほうがトク』とは言えない。MNPとは、他キャリアに『どうしても欲しい機種や、利用したいサービスがある』ときに行うもの。『長期ユーザーは損してる!』という貧乏思考だけでMNPすると、後悔するかもしれませんよ!」(同)
― 携帯電話「長期継続利用」でトクする技術【2】 ―
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