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どうなる?『Moto GP』 海外ライダー「日本に行きたくない」発言の影響

震災の影響はモータースポーツの世界にも大きな波紋を投げかけている。放射能汚染を恐れた一部のライダーが来日を拒んでいるというのだ。来月の日本GPはいったいどうなるのか? 長年、世界選手権を取材してきた西村章が、揺れるMoto GPの内側をリポートする


西村 章=文 text by NISHIMURA AKIRA
竹内秀信=写真 photographs by TAKEUCHI HIDENOBU

日本GPを開催するのか、しないのか。選手たちは日本へ来るのか、来ないのか。今年のMoto GPは、この問題が通奏低音のようにパドックを賑わせ続けてきた。

 原因は、3月11日に発生した東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故だ。今シーズンの日本GPは当初、4月24日決勝の第3戦としてカレンダーに組み込まれていたが、未曾有の大震災の影響を考慮して10月2日の第15戦へと延期になった。震災直後の3月20日に行われた開幕戦カタールGPでは、選手たちが次々と被災者や日本を応援するコメントを発表。優勝したケーシー・ストーナー(レプソル・ホンダ)は、「ガンバレ日本」と大書した日の丸を掲げて表彰台に登壇した。以後のレースでも、選手たちはマシンや革ツナギに「がんばろう日本」「がんばれ日本」などと日本語で記されたメッセージを貼って戦い続けている。

青山博一

唯一のMoto GP日本人ライダーである青山博一は今回の騒動で心中穏やかではないだろう

 一方で、日本GPの舞台となるツインリンクもてぎは、事故を起こした福島第一原子力発電所から百数十キロという距離にある。周辺都市の水戸や宇都宮に宿泊する関係者や選手も多い。彼らの間では、サーキットやこれら地域への放射能汚染が不安視されてきた。5月のフランスGPでは、レースを運営するDORNAと国際選手権主催者のFIM(国際モーターサイクリズム連盟)が日本GPを開催する方向で検討していることを受け、選手たちの間から日本に行きたくないという声が半ば公然と上がりはじめた。やがて、DORNAとFIMが日本GP開催の正式発表を予定していた7月上旬に、その機先を制する形で、選手たちは「安全が確認されない限り、日本には行きたくない」という請願を提出。この請願書には、日本人の青山博一を除くMoto GPクラス全選手が署名をしたとされている。
後編に続く⇒http://nikkan-spa.jp/62165


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