人事&役職者に聞いた「出世する男の条件」
3/25発売の週刊SPA!に掲載されている「出世する男の意外な新基準60」では、人事担当者&役職者200人に「出世の条件として必要がどうか」について徹底的にリサーチ。今まで語られてこなかった、真の「出世の条件」について特集している。果たして実際に出世をした男たちは、我々と何が違うのか?
ここでは、職場での立ち居振る舞いについてのコーナーを一部紹介しよう。
◆働きぶりのアピールよりも重要なのはさりげない振る舞い
“忙しさ”をアピールし、気合いの入った残業で根性を見せ、時には部下に愛の鞭を振るって結果を出す。そんな“ザ・サラリーマン”は、今時出世コースの蚊帳の外らしい。圧倒的1位は「他部署との交流が多い」(200人中122人が「出世に必要である」と回答)。その理由は「会社はあくまで組織。能力が優れていても個人プレーに走るような人間は、後々むしろ大きな癌になりかねない」(45歳・銀行)というものだ。有能であるほど足並みを揃えるバランス感覚がなければ、「ただの一匹狼」と要注意人物のレッテルを貼られてしまう。
こうした“爪を隠す”行動は、普段の立ち居振る舞いでも注目されている。2位「デスク回りがきれい」(85人/200人中)、5位「忙しぶらない」(66人/200人中)、7位「残業はあまりしない」(47人/200人中)、8位「後輩への指示が優しい」(38人/200人中)などはすべてこの範疇だろう。
「自分ではバリバリ働いているつもりでしょうが、周囲にどんな悪影響を与えているか見えていない点で、人の上に立つ器ではありませんね」(50歳・建設)
出世といえば猪突猛進型のイメージだが、実際はこうした“さりげない気遣い”ができるかどうかが別れ道のようだ。
その意味で、古臭い「上司へのゴマ擦り」よりも「部下や女性社員への気遣い」が重視されているのも意外な事実。3位「部下に好かれている」(83人/200人中)、6位「女子社員からの評判がいい」(61人/200人中)、8位「後輩への指示が優しい」(38人/200人中)、9位「後輩に『さん』『くん』をつける」(36人/200人中)とトップ10の中に4項目もランクインした。特に女子受けは、「女性を敵に回す恐ろしさを理解できていない時点で危機管理能力が著しく低い」(46歳・金融)と管理職の資質を問われる重要事項なのだ。
4位「会議で声が大きい」(73人/200人中)は昔ながらの体育会系のイメージだが……。
「優秀な話し手は優秀な聞き手。声が小さいのは、聞き手に回って苦労したことがないという評価です」(45歳・電気メーカー)
当然、管理職には向いていないということになる。
「『直属の上司に好かれれば出世する』というのは勘違い。上司の視線に立てば、『自分だけの判断で部下を昇進させる』ことはリスクが高いと考えます。他部署の役職はもちろん、経理、一般職のOLにいたるまで、評判のいい人間が出世します」(加谷珪一氏)
“八方美人”が格好悪いと思っている人は、考えを改めるべきだ。
同特集ではほかにも、「見た目」「飲みの席」「日常習慣」「SNS」で出世する男の共通点を徹底調査。浮き彫りになった60もの新基準をランキング化している。また、実際に出世した男たちの“戦略”についてもインタビュー。果たして彼らは「出世する男の新基準」をいくつクリアしていたのか? その結果は本誌にて確認されたし!<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/テラムラリョウ>
春は人事の季節。成果主義、能力主義が問われる昨今、出世する男の人物像として誰もがイメージするのは「バリバリ仕事ができて会社の売り上げに貢献するスーパー社員」だ。しかし、「出世の教科書」を主宰する加谷珪一氏によると、実はそうでもないらしい。
「優秀な人材の輩出企業として知られるアメリカのGE社の人材育成の仕組みは、多くの日本企業がモデルとしていますが、最近注目されているのが、“潜在能力”に関する評価基準。これは、仕事の能力や営業成績以外の個々の特性や性格、見た目などを評価するものです」
今回、人事担当者や役職者に取材を試みると、仕事をできる/できない以上に、見た目や人柄など「実務以外の言動を重視する」という声が目立った。
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