見られたら困るデータはどこに置くのが正解?【デジタル終活】
「終活」の発想もないまま、30~40代の若さで突然亡くなった人々の周囲では予期せぬトラブルが発生している。今や誰もが人目に晒したくない何かをパソコンやスマホの中に抱え、その「何か」が、実害を及ぼすケースも少なくない。死後にムダな恥をかかないためにも、即刻デジタル周りの管理体制を見直せ!
◆ヤバいデータはどこに置くのが正解なのか?
故人のパソコンやスマホ、遺族が首尾よくパスワードを突破した場合、“家捜し”されるのはどこか? 表(※画像)は、女性235人へのアンケート結果を基に、チェックされる危険度を視覚化したものだ。位置が上の項目ほど、チェックされる確率が高くなる。
⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=620452
最高レベルの危険度を記録したのは、パソコン、ケータイを問わず「メール関係」。
「デジタルスキルがない層でも、通話やメール履歴をたどるアイデアはほぼ確実に浮かびます。知られたくない人間関係があるなら、履歴を徹底的に削除するくらいしか手がない。それが面倒なら、バレる覚悟をしておくこと」(ITライターの古田雄介氏)
ただし「ブラウザ上でマイナーSNS経由のやりとりをする」くらいなら、バレる可能性はかなり低くなる……と古田氏。ブラウザ上の履歴へのチェックが甘いのは、表を見てもよくわかる。
気をつけたいのは「[仕事][ピクチャ]など、わかりやすい名前が付いたフォルダ」。男性向けのアンケートでは、「見られたら困るデータは、フェイクの名前が付いたフォルダに入れている」と答えた人が21%もいたが、名前の付け方によっては大いに逆効果となる。
フォルダにパスワードをかけたり、非表示設定にしたり……といった念入りな工夫は有効だが、もっと簡単で効果的なのは「フォルダの名前をなるべく意味のないものにして『どうでもいいデータ』に見せかけること。[windust]とかなんとか、ありがちな欧文の文字列にしておくといい」(古田氏)。
危険度大に分類されている「デスクトップ」の中でも、「ゴミ箱」だけが例外的に安全なのは、どうでもいい感が満載だからだろう。
「個人的には[ダウンロード]フォルダが置き場所としてオススメ。雑多な種類のファイルが入っているので、すみずみまでチェックする気がそがれるはず。まさに『木を森に隠す』感覚ですね。なお、システム系のフォルダにファイルを入れるのは、思わぬ不具合を起こす可能性があるのでやめておきましょう」(同)
なお「オンラインストレージ」は、最低レベルの危険度にランクされているが「エロコンテンツをクラウドに置くのは、断じてオススメできない」と古田氏。
「どんな形で情報が流出するかわからないのがネットの怖いところ。家族から隠したつもりで、全世界に恥をさらしては本末転倒です」
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