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ひろゆき「ネット社会の加速は弊害というほどでもない」

― ひろゆきのネット炎上観察記 ― 【ネット社会の加速は弊害?「精神的余裕ない」と若者の声】 「10年前や20年前と比べて精神的な余裕って無くなったよな?」と題されたエントリーがネット上で話題だ。冒頭部分の「常に何かに焦ってる感じの奴が増えた気がする。そんなに急いでどうすんの?って感じが日本の社会全体から漂ってるような」の言葉には賛同者も多く、ネット社会の発達により、精神的な余裕がなくなったとの意見も見受けられた ネット◆ネットを使わない選択肢もあるし、弊害というほどでもないかと  海外で体調を崩してしまい、ようやく健康体に戻りつつあるひろゆきです。  と、身体的には余裕がない感じのおいらですが、最近の若い人たちは「勝つことよりも負けないことを優先して息詰まる感じになっている」  と、昔に比べて精神的な余裕がなくなったという実感を持ち始めているようです。んで、その原因として「ネットの普及で社会のスピードが速くなったり情報が錯綜した」ってな意見があって、「昔は情報を集めるのは大変だったけど楽しかった」とか言われているみたいなのですね。
西村博之氏

西村博之氏

 でも、それって「昔はよかった」って言っているのと同じだと思うのですよ。戦後は人情があったみたいな言い方されますけど、当時のほうが殺人事件は多かったわけですし。。。 「昔は飛行機とかなくて、九州に行くのも電車だったから大変だったよ」ってのが思い出とともに美化されているのと同じで、便利になっただけで弊害と言えるほどのことはそんなにないかと思うのですね。ネットを使わなければスピードの遅い社会は味わえるので、そこは選択肢の問題なんじゃないかと。。。  でも、スマホが普及してネットを毎日使うのが当たり前の時代になってから、結果的に相互監視社会にはなっているんじゃないかってのはありますよね。。。「LINEが既読になっているのに返事をしないと裏でいろいろ言われる、、、」みたいな恐怖感とか、「誘いを断ってきたのにtwitterを見たら飲み会に行っていた」とかとか。。。  んで、おいらの場合、連絡は基本PCメールだったりするので、携帯メールはほとんど使いません。「電話代がかかるから」「LINEは見ないです」「電話でなくメールでお願いします」ってなことを言い続けた結果なんですけど、携帯にメールが入って、いちいち対応に時間を取られないので、好きなことを好きなだけできて楽だったりするし、そこまでの弊害とかもないんですよね。なので、「そんなことやったらデメリットがある」とか言われるかもですけど、とりあえずやってみて、デメリットが発生してから考えればいいと思うんですけど、どうですかねぇ? ※1 昔に比べて ネット上では「戦後からバブルまでの競争ってのは『誰が良い目を見るか』だった。今の競争ってのは『誰が最初に死ぬか』みたいな生き残り競争なんだよな」という意見も ※2 当時のほうが殺人事件は多かった 警察庁のまとめ(暫定値)によれば、2013年の殺人未遂・殺人予備容疑の刑法犯認知件数は939件。一方、終戦翌年にあたる1946年は1791件で、そこから上昇し’55年には3081件もの認知件数があった。ちなみに1000件を切ったのは戦後初 ※3 相互監視社会 「8年ぐらい前は『mixiの足跡つけてるのに、日記にコメントがないと失礼!』みたいな習慣がありましたけど、いまやLINEを使ってない若者のほうが少ないので、みんな同じような束縛を感じているということではないかと思う」 【西村博之氏】 元2ちゃんねる、元(?)ニコニコ動画の運営・管理人。最近は日本でゆっくりしている感じの37歳 撮影/根田拓也
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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