ブラジル現地入りサポーター「宿代高騰&真夜中の移動にヘトヘト」
日本代表が苦戦中のブラジルワールドカップ。現地まで出向いて応援しているサポーターもこの苦戦には気も削がれるようなところだが、代表の試合内容以上に疲弊するような事態が頻発しているという。
6/24発売の週刊SPA!「現地入りサポーター[こんなはずじゃなかった]報告」では、他にも、思った以上に至るところで行われているデモや、偽ATMを筆頭とした犯罪の横行など渡伯した日本人サポーターたちの疲れきった声を集め報じている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
W杯に際し、宿代が3~5倍に高騰。クイアバなど宿が少ない一部地域では、標準クラスのホテルでも一泊10万円以上、ホステルのドミトリーでも3万円という強気の値段設定となっている。リオデジャネイロはW杯期間中はドミトリーでも4000~5000円が標準だという。交通の便も悪く、「空港から宿まで4時間半かかった」という人もザラだ。また、「リコンファームしても予約されていないし、英語が通じない」(サポーター)など対応がずさんだ。
特に日本戦のある街の宿は、まったく同じ部屋でも予約したタイミングによって値段に3~4倍程度の開きが出ており、「オンボロでアメニティが石鹸2個しかないのに一泊3万円取られた」という人も。日本の初戦が行われたレシフェはブラジルでも治安最悪と言われており、郊外にあるスタジアム周辺はファベーラ(貧民街)が点在し、お世辞にも「安全」とは言い切れない環境にある。
その上今回、試合開始時間がなぜか現地時間22時に変更され、試合終了が夜中の24時。街に戻るには公共交通機関を使っても1時間以上かかり、ただでさえ治安の悪い街を真夜中に徘徊して時間を潰すわけにもいかず、サポーターたちがバスやタクシーに列を作ったため混雑し、なかには宿に戻ったのが翌朝8時という人もいたほどだ。スタジアムから地下鉄でレシフェの宿に戻ったというサポーターは「立ち止まると襲われるので、宿まで10分間ノンストップでランニングして帰った」という。
予約ができなかった旅行者は、サンパウロの日本人街があるリベリダージ地区の宮城県人会館に宿泊しているが、日系人による47都道府各県人会の中にも日本人旅行者の受け入れに温度差があり、宿泊施設を解放したのは、なんとこの宮城県人会のみ。宮城県人会の中沢会長は、「現地日系人にもW杯を歓迎しなかったり、日本人旅行者を受け入れる手間やリスクを敬遠する風潮が目立つ」と嘆く。変な宿に泊まるよりはマシだが、世知辛い……。
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