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ダイエットサプリのコワ~い実態

ダイエットサプリ

体質に合わないサプリは異常な発汗を促したり、数日間昏睡状態に陥ることもある。乱用は危険!

「『身長が伸びる』ということで体操の本、カルシウムがセットになってる商品を10万円で購入。もちろん身長に変化はないし、毎日カルシウムを飲んでたら体調が悪化した」(41歳・男性)、「超音波で視力が回復するという視力回復機(6万8000円)。セットでついた視力回復体操もカセットに合わせて毎日やったけど効果なし」(39歳・女性)など、美容関係の商品でまがい物を掴んでしまうケースは多い。 そしてその手の被害者報告で特に、目につくのがダイエット関連の商品。テレビや女性誌、ネット上で「驚きの効果! 無理なく痩せられる」といったダイエットサプリのキナ臭い広告が目に付くが、その効果は本物なのか?  「ダイエットの定義を脂肪燃焼とするならば、あれらの広告はすべてウソです」 そう語るのはライターのS氏。様々な痩せ薬を試しては、失敗することを繰り返しているうちに、成分表示、副作用などの危険性に詳しくなったという。 「ネット上で販売されている海外のダイエットサプリのなかには、確かに食欲を抑えたりして体重を減らす薬は存在しますが、それは本来のダイエットの目的からすれば的外れもいいところ。そもそもいったん付いてしまった脂肪は、カロリー(熱エネルギー)にならないと消えないわけです。熱エネルギーを作り代謝を増やすためには筋肉を増やすのが効果的ですが、それを薬で補うとなると……ステロイドぐらいとなります。もちろん、日本の法律では禁止ですが」  カロリー消費に効果的なサプリメントはそもそもないと? 「まぁ……無いと言い切ってしまうのは語弊がありますけどね。とはいえ、サプリメントに含有できる成分で一番強力なのは「カフェイン」ですよ。カフェインは心拍数を増やしたり、直接、カロリー消費につながる働きを持つ、唯一に近いサプリですからね。まぁ、カフェインが唯一って時点でいろいろ察してください。高いサプリも所詮はカフェインの量で効能をごまかしているものがほとんどです。コーヒー1杯のほうが経済的で安心ですよ(笑)。広告戦略を推し進めてる会社は、それだけの広告費が商品に乗っていると考えていいでしょう。ただし、メーカーは風評被害を恐れるので商品自体は普通なのが大半です。危険なのはピンポイントに広告を打って、しかも健康補助食品なのに“薬効”を謳っているもの。薬事法違反なのを覚悟で、売り逃げの悪徳業者である可能性が高いですね」 そもそもサプリメントだけで痩せるのは虫がいい話なのだろうか。最後に、ダイエットサプリ商品にありがちな諸成分について、ネット上では明確にされていない知られざる副作用を教えてもらった。 【ゲルマニウム】 実際に死人を数多く出しているサプリメントであるが、近年有機ゲルマニウムなどというもので復活を果たしている。が、材料に使われる二酸化ゲルマニウムが、不純物として高濃度に検出されている。危険度は計り知れない。 【白金ナノコロイド】  白金単体では、消化吸収もされないため、金箔などと同様に食品添加物として認められている。ただしナノコロイドという超微細粒子になると、水に溶けるレベルになり、腸管粘膜などに沈着することが分かっている 【コエンザイムQ10】 1日30mg以内の使用であれば、それなりに悪くない実験データもあるが、肝心の成分が高価なものなので、各メーカーが使用している純度、品質にムラがあり、含有量も偽装されているというのが現状だ 【クロレラ】 クロレラは藍藻の一種であり、重金属をため込みやすい。それ以外にも肝機能障害、光線過敏症、薬疹などがある。クロレラを飲み始めたことによって日光の当たった部分が焼けただれたようになるケースも報告されている 【トリプトファン】 必須アミノ酸であり、小魚などにも多く含まれているので、無害な印象を受けるが、実は発売後1年間で推定患者6000人、38人の死亡者を出している超問題成分。治癒が極めて困難な筋肉痛を伴う病気を起こす 【防風通聖散】 最近、内臓脂肪を取るなどと、薬局で販売が盛んになっている薬剤。胃腸の弱い人には下痢や、心臓の悪い人には負担をかけたりと副作用があるわりに、脂肪を減らす効果は実はほとんど実証されていない 誇大なキャッチコピーのみを鵜呑みにするべからず。こうした諸成分の実体についても知っておこう。 取材・文/日刊SPA!取材班
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