デジタル

FFシリーズ生みの親が手がけた『テラバトル』が異例のヒット

スマホゲーム市場が大きな盛り上がりを見せるなか、家庭用ゲームでヒット作や話題作を手掛けたクリエーターたちが、続々と新たなスマホゲームを生み出している。彼らは、どのような理由でスマホゲームを手掛けるのか?

◆配信20日で100万DL達成!豪華スタッフによる本格RPG

テラバトル

挟み将棋のように敵を挟んで攻撃する。植松信夫氏の音楽や藤坂公彦氏のキャラも魅力

『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親として知られる、坂口博信氏が手掛けたスマホ向けRPG『テラバトル』が、異例のヒットを記録している。配信から口コミなどで人気が広まり、DL数が徐々に伸びていくことが多いアプリ市場において、『テラバトル』はわずか20日間で100万DLを突破。現在も記録更新中だ。

「正直驚きました。『テラバトル』は、コンシューマー的な要素が強く、コアゲーマー向けな分、ライトユーザーには受けが悪いのでは、もしくは取っ付きがよくないのではと思っていたので」と、反響の感想を語る坂口氏。いい意味で予想外となった大作は、坂口氏がスクウェア(現スクウェア・エニックス)の仕事仲間と再会したことで開発がスタートした。

「『ラストストーリー』を開発した後、スクウェアでいっしょだった西村有紀や大野浩司と再会して、この3人の最小限のチーム構成で、“ものづくり”をしたくなりました。そのターゲットとしては、スマホ市場が最適だと考えたんです」

 開発を振り返り、坂口氏は「少人数でも開発できるのが、スマホゲームのいいところ」とも。

「少人数だとコミュニケーションが密になり、さまざまな要素に熱く深く話し合ったり、喧嘩し合ったものが盛り込めますから(苦笑)。それに自分の力量が如実に表れるので、やはり今回のメンバーの相性と力のバランスがよかったということだと思います」

 また、『テラバトル』はDL数に応じて豪華なクリエーター陣が参加していく“ダウンロードスターター”の施策も話題になった。

「ダウンロードスターターは、『キックスターターをプロモーションとして活用できないか』という話から誕生しました。キックスターターで、開発資金を集めることに少し抵抗があったのと、スマホ特有の“お祭り感”を拡張するための企画にしたかったんです」

 スマホゲームを「ファミコン時代の開発への“熱”を、もう一度もたらしてくれた存在」だと語る坂口氏。「今後も少人数チームでいい喧嘩を繰り返しつつ、『テラバトル』をさらにおもしろくしていきたいですし、それを支える勢いを与えてくれるのが、現在のスマホゲーム市場だと感じています」と、意気込みとスマホゲーム市場への期待を教えてくれた。

●『テラバトル』http://www.terra-battle.com/jp/

坂口博信【坂口博信氏】
「ミストウォーカーコーポレーション」CEO。『テラバトル』はプロデュースを担当。代表作は『FF』や『ブルードラゴン』など多数

取材・文/黒田知道 (C)MISTWALKER




おすすめ記事