「妻のほうが贅沢している」共働き夫婦“マネー格差”の実態調査
長引く不況で年々増加傾向にある共働き世帯だが、家計や待遇面をめぐってさまざまな格差が生まれ、争いが絶えない。独身世帯よりも裕福なはずの彼らがカネで揉めてしまう理由とは?
◆見えない妻の収入と消費行動に募る不平等感
共働き世帯にはどんなマネー格差があるのか。共働き既婚男性200人にアンケートを実施したところ、「既婚男性が妻に感じる金銭的不満」は、「妻のほうが自分よりも贅沢している」(77人)、「小遣い額の決裁権を妻が牛耳る」(61人)などが上位を占めた(下記Q1参照)。「男のくせに何を女々しい」と言うなかれ。Q2、Q3を見ればわかるとおり、自分の収入はほぼ把握されているのに対し、5割以上の既婚男性が妻の稼ぎを「把握してない」のである。額に汗して稼いだカネが、妻にいいように会計操作されていると不信感を募らせるのも無理はない。
「問題は、奥さんがその状態を当然だと思っていること」と夫婦カウンセラーの木村泰之氏が語る。
「自分は夫の収入に経済的に依存しているとは思っていない。自分がうまくコントロールしてあげているというくらいの感覚。女性がそのおかしさに気づくのは、夫婦間に問題が起きてからです」
一方、ファイナンシャルプランナーの横山光昭氏は、長年にわたってさまざまな夫婦を見てくるなかで、ある変化に気づいたという。
「はっきり言えるのは、奥さんが強くなって男性が草食化している。お金を出し合っているから平等なんてことは、まったくないんです。Q1の4位『貯金を聞くと怒られる』ってすごいですよね。別に怒ることではありませんから」
横山氏によると、貯金が貯まらない共働き夫婦は「数字に基づいた家計の相談をしていない」という。妻は「私、節約している」、「そんなに使っていない」といった曖昧な主張ばかり。こうした事態を防ぐためにも、夫は妻と同様に相手の収入を把握するべきなのだ。
だが、すぐ逆ギレしてくる妻に対してどう切り出せばいいのか? これには夫婦間の問題に明るいライターの亀山早苗氏が答える。
「男の人って、妻が不機嫌になるのを異常に嫌がるんですよね。だから妻のお金の使い道に疑問を持っても、夫婦で向き合おうとしない。それによって、妻はますます増長するというわけです。大事なのは、交渉前に妻の機嫌を損ねないような言葉をかけることだと思いますよ。“いつもやりくり大変だね”といった感じで」
<Q1>妻に対する金銭的な不満は?(複数回答)
1位「妻のほうが自分より贅沢している」77人
2位「小遣い額の決裁権を妻が牛耳る」61人
3位「妻のほうがエンゲル係数が高い」53人
4位「妻の貯金を聞くと怒られる」41人
5位「夫の収入・稼ぎについて不満を言う」36人
6位「妻の家計管理がズボラ」31人
7位「妻が家にお金を入れてくれない」25人
8位「妻が自分の収入に見合わない贅沢を要求」23人
9位「家事の価値を不当に高く見積もる」18人
10位「妻が収入や貯金を過少申告してくる」13人
<Q2>妻の収入は把握している?
・しっかり把握している 27人
・だいたい把握している 60人
・あまり把握していない 84人
・まるで把握していない 29人
<Q3>妻は自分の収入を把握している?
・しっかり把握している 67人
・だいたい把握している 80人
・あまり把握していない 41人
・まるで把握していない 12人
【木村泰之氏】
夫婦カウンセラー。一般社団法人「夫婦問題レスキュー隊」代表理事。累計2万人以上の相談者にアドバイスを送る一方、夫婦カウンセラー養成塾「木村塾」を開講
【横山光昭氏】
家計再生コンサルタント。独自の貯金再生プログラムで貯金できない家庭の家計改善に取り組む。近著に『「おひとり」を不安0で生き抜く女子貯金』(祥伝社)
【亀山早苗氏】
男女のパートナーシップに詳しい著書多数のフリーライター。特に既婚男女の恋愛問題からみる社会状況の分析に定評。近著に『最後の恋に彷徨う男たち』(双葉社)
― [共働き夫婦のマネー格差]実態ルポ【1】 ―

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