風俗で働く女性の意識に変化。バイト感覚で気軽に応募してくるように…
◆事情通が語る[SEX産業格差]のカラクリ
高級店と激安店の二極化が進むSEX産業。長引く不況によって女性が稼げる風俗に流れ込み、供給過多になったというのが格差の最大の原因だが、どうやらそれだけではないらしい。風俗経営コンサルタントの大崎柳也氏は、「風俗に対する女性の意識が変化し、気軽に応募してくるようになった」と語る。
「かつて風俗といえば、借金などやむを得ない事情を抱えた女性が大金を稼ぐための仕事でしたが、今はアルバイト感覚で働く女性が多い。とにかく欲がなく、普通の仕事より少し割がいいくらいでも風俗を選ぶので、手取りがわずかな激安店であっても働けるのです」
ノンフィクションライター・中村淳彦氏も、「インターネットで情報が出回るようになり、風俗の敷居が格段に下がった」と同意見。
「“体を売る”ことに対して偏見があるのは女性よりも男性。女性は根本的に抵抗がなく、今までは情報がなかっただけ。介護や看護、美容といった低賃金・長時間労働よりも、頑張った分だけお金になる風俗は、就職先のひとつの選択肢になっています」
とはいえ、高級店ともなると狭き門。レベルの低い女性は大衆店、激安店とランクを落としていき、それでも稼げない女性は無法地帯の“ワリキリ”へ。そして、こうした風俗の格差拡大は、経営にも大きく影響を及ぼしている。
「高級店と激安店の狭間で、大衆店に危機が訪れています。飲んだ帰りにふらっと立ち寄る人が少なくなり、男性もネットで吟味するため、サービスの底上げ・多様化が必須。今の風俗業界は、デリヘルにアイドルの卵がいたり、手コキ店に処女がいたりする時代ですから、中途半端な店はどんどん淘汰されていくでしょう」(大崎氏)
【大崎柳也氏】
風俗経営コンサルタント。風俗業界の健全化を理念に、起業・経営のコンサルタントとして活躍。50店舗以上の運営に携わり、関わった風俗嬢は3500人におよぶ
【中村淳彦氏】
ノンフィクションライター。企画AV女優に焦点を当てた『名前のない女たち』(宝島社)で脚光を浴び、以降も風俗業界を精力的に取材。著書に『日本の風俗嬢』(新潮社)など
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