広瀬すずの“朗読力”にネット上で惜しみない称賛の声
作詞家・松本隆が書いた『初戀』(斉藤由貴)の歌詞を朗読する広瀬すずに、インターネット上では惜しみない称賛の声が続々と書き込まれている。
トリビュートアルバム。同作には「風街でよむ」と題して斎藤工、山田孝之、井浦新、有村架純、中川翔子、小泉今日子、斉藤由貴、リリー・フランキー、薬師丸ひろ子、そして松本隆ら錚々たる顔ぶれが朗読者として名を連ねる。しかし、朗読者の中では最年少の広瀬に対する賛辞がひときわ目立っているのだ。
彼女の声に対するこだわりは強い。過去のインタビューでは「お芝居でどんなトーンの声も出せるようにしたいと思い、ひとりカラオケへ。歌はあまり得意じゃないんですが、発声練習ふうなことをしたり、気分転換に歌ったり踊ったりしています(週刊アスキー)」といった発言している。そしてその声の持ち主には、著名アニメーターや映画、CMの世界から熱いラブコールが届く。
また、松本隆自身も「朗読CDで、8. 有村架純/魔女 9. 広瀬すず/初戀 という並びがヤバイのね。 影から光に変わる瞬間がね。」とコメントしている。以下には、広瀬の朗読を聞いたリスナーの声を一部引用しておこう。
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「いまFMで流れた松本隆トリビュートアルバムの歌詞朗読 広瀬すずによる斉藤由貴「初恋」が素晴らしすぎてアマゾン予約だよ」
「初戀の朗読が素晴らしくて、永遠リピートしている。先に進めない。」
「初戀が良すぎて、すずちゃんに恋してしまいそう」
「等身大のラブレターのようで泣ける」
「甘酸っぱくてドキドキする。ずっと聴いていたい」
「『好きよ 好きです 愛しています。』なんかぞくっとしてしまう」
「広瀬すずによる朗読が予想外に良くてびっくりでした」
「広瀬すずは初めて知ったけれど朗読聴いてときめいた…、、遠い昔の青春時代を思い起こさせられた」
「松本隆先生と広瀬すずちゃんに感謝」
「今年No.1のトラックは、広瀬すず『初戀』に決まった感がある」
※すべてTwitterより引用(原文ママ)
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これらは、決して贔屓目に引用しているわけではなく、否定的な意見がほとんど見当たらないのだ。朗読では、10代の瑞々しい「初戀」の感情を表現した広瀬の声が響く。「風街でよむ」のディレクションを担当した是枝裕和監督によると「詞は、基本的に朗読する本人に選んでもらいました」とのことだ。
広瀬すずは、ミスセブンティーン2012に選ばれ、女優活動をスタート。’14年に入ってからは「ゼクシィ」、「ソフトバンクモバイル」、「JR SKISKI」などのCMに起用され、一気にブレイクした。奇しくも、ドラマ初主演作の『学校のカイダン』は、謎のスピーチライターと出会い、彼から最強の武器である言葉を授けられ、革命の階段を上っていく“言葉”にスポットをあてたものだった。
広瀬すずには声の仕事が続く。『サマーウォーズ』の細田守監督・新作アニメーション映画『バケモノの子』のヒロインに起用され、声優に初挑戦する。細田監督は『学校のカイダン』を見て、広瀬の大ファンになり出演オファーをしたという。今こそ一過性のブームではない、女優としての真価が問われている。
【広瀬すず】
1998年6月19日生まれ。静岡県出身。『ミスセブンティーン』に選ばれデビュー。’15年には大塚食品「MATCH」、資生堂「シーブリーズ」、東京ガス「エネファーム」、明星食品「一平ちゃん夜店の焼きそば」、ロッテ「ガーナチョコレート」など10社のCM・広告に起用される。実姉はモデル・女優の広瀬アリス。
<取材・文/北村篤裕>
広瀬の朗読が収録されているのは、松本隆の作詞活動45周年を記念し発売された
『松本隆 作詞活動四十五周年トリビュート「風街であひませう」(完全生産限定盤)』 松本隆の紡いだ言葉の世界「風街」を「うたう」「よむ」 |
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