地方OLが週末に“婚活上京”するワケ「地元の金持ちはほとんど会い尽くした」
婚活パーティや街コンなど、男女の出会いの場を提供する婚活ビジネスは相変わらず活況だが、それを取り巻く状況は都市部と地方で大きく異なる。
東京、大阪などの都市部に比べ、地方では若者の数が少ないことはもちろん、初婚年齢も早い。そのため、なかには結婚相手を探して地方から「婚活上京」する女性も存在するのだ。
◆「地元の金持ちはほとんど会い尽くした」
新潟市内で医療事務の仕事をしているYさん(26歳・女性)。現在、彼女は月に一回婚活のために週末金曜日の夜に上京している。
「ここ1~2年で地元の友達のほとんどが結婚して、遊び相手も減ってきました。結婚願望はあるのですが、相手は絶対妥協したくないんです。最初は医者か弁護士か社長に絞って地元で合コンをしまくってきましたが、地元の金持ちはほとんど会い尽くした(笑)。それで婚活のために上京することにしたんです」(Yさん)
Yさんの目論見は東京で金持ちを見つけて新潟へ持ち帰ること。彼女の典型的な婚活上京のパターンが以下のものだ。
◆1日目(金曜日)
18時30分:新潟駅から上越新幹線に乗り込み上京。
21時:東京で一人暮らしをしている親友がセッティングしてくれた20時30分開始の合コンに遅れて参加。店は東京駅から近い銀座であることがほとんど。
22時30分:参加男性全員と連絡先を交換し移動。今夜の相手は大手電機メーカーの20代社員。将来は安泰だったが顔がイマイチ。今日のメンバーの人脈で再度合コンを開いてもらうべく無難な対応で済ませておく。
22時45分:銀座のナンパ場所として有名な低価格均一のバーで親友とナンパ待ちに向かう。あくまで目的はその場でいい男を見つけることではなく、良質な合コンをセッティングしてくれる男を探すこと。もちろん、今日は新潟から上京してきたことは秘密。
23時30分:友人が住む幡ヶ谷のアパートに到着。今夜の反省会を兼ねてチューハイで軽く乾杯。
◆2日目(土曜日)
14時:有楽町で開催の街コンに参加。ここでも新潟から来たことは秘密。新潟の街コンにはほとんど大卒がいないが、こっちは大卒だらけ。やはり地方と東京との格差を痛感する。
19時:新宿で開催される大手婚活パーティEのイベントに参加。男性には「新潟から来た」と言わずに「東京で友達とルームシェアしている」という設定にする。今日の収穫は同じ新潟出身で大手通信会社に勤める36才の男性と知り合えたこと。見事カップルに。
21時:彼のエスコートで新宿の和風居酒屋へ。相手が地元に帰る意思があるのかはこれから仲良くなってから聞く予定。
23時30分:友人が住む幡ヶ谷のアパートに到着。
翌日、午前中の新幹線で新潟に戻るというYさん。婚活上京を続けて半年になるというが、一緒に新潟に帰ってくれる男性を見つけるのは難しいのではないだろうか。
「もちろん作戦ありきです。新潟に住んでいることは秘密にしてまずは付き合ってしまう。その後に地元に戻ることにした旨を伝えて遠距離恋愛に持っていく。あとは相手がこっちに来てくれるように促すだけですが、それも難しい場合は自分が上京することも考えています。優先順位は年収。住む場所にはそこまでこだわりません」(Yさん)
この作戦が上手くいくのかは別にして、地方に住む人たちにとっての婚活が一筋縄ではいかないことは間違いなさそうだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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