出雲の大国主さまが、なぜ恋愛成就の神となったのか?【縁結びオススメ初詣スポット解説】
『全国「一の宮」徹底ガイド』著者の恵美嘉樹です。もう初詣には行かれましたか。基本的にはご近所の神社でいいのですが、どうしても実現したい願いがある!という人が、どの神社、まつられている神様を選べばいいのかについて、歴史的な背景から御利益を分析して、まとめました。(神様の優越ではありませんのであくまでご参考にしてください)
縁結びといえば出雲大社というのは、2013年の60年ぶりの遷宮などを経て、もはや国民の広いデフォルト情報として浸透してきた感があります。
オオクニヌシ(大国主神)がなぜ恋愛成就の神となったのでしょうか。
端的に言うと、オオクニヌシがモテモテのリア充だったからです。
数ある兄弟の中から、絶世のお姫さまに選ばれたり、スサノオという恐ろしい神様のまな娘から一目惚れされて駆け落ちしたり、とやりたい放題(笑)。
このお方、恋人だけでなく、名前もたくさんもっています。八千戈(やちほこ)神・葦原醜男(あしはらのしこお)・顕国玉(うつしくにたま)神・大物主(おおものぬし)神・大国魂(おおくにたま)神・大己貴(おおなむち)神・大名持(おおなむち)神などなど。
ネタバレをすれば、オオクニヌシとは1人の人物ではなく、アマテラス率いる天孫系の神様に対する「その他大勢」の神様を一緒くたにした神様だからです。
名前もたくさんあれば、奥さんもたくさんいるのも当然ということです。
つまり、オオクニヌシは出雲だけでなく、地方(京都から見た)にはたくさんいるのです。縁結びをお願いしたくて、出雲まで行かないと焦っている婚活中のみなさん、まずは地元の神社の神様がオオクニヌシやオオナムチでないかチェックしてみたらいかがでしょうか。
また、「大国主」という文字が、仏教の大黒天と結びついて恵比寿様になり、お金の神様でもあります。
縁結びといえば リア充 出雲の大国主さま
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