己しか見えていないビッグマウス男子に女はドン引き
―[男のイタい[モテ自慢]ベスト35]―
◆ビッグマウスが恥ずかしい
たとえ、それが真実だとしても、モテ自慢は男の価値を高めない。
そのことに気付かない愚かさに女は失笑するのだ
クジャクのオスが羽根を広げてメスに求愛するように、女性に対するモテ自慢は、無意識のアプローチと受け止められなくもない。が、「俺、とりあえず(ヤッた女は)3桁いくから」、「AV女優の○○○○とやったことがある」などと聞かされて、女性が「まあ、素敵」と思うはずはない。まあ、これらの常套句はあまりに陳腐で右から左へと流すこともできるが、困ってしまうのが「知り合いのカメラマンに『バーのドアを開けた瞬間、店にいる女が全部ヤッた女でどこに座るか困ったよ』と言われた」(32歳・印刷)、「『女に不自由していないから、もう何年もオナニーをしてないよ』と取引先の人に真顔で言われた」(34歳・電機)、「大学時代の先輩は早朝に電話をかけてきて、『今日もまた、知らない女が隣に寝ている』と報告してくる」(28歳・証券)など、「だから、どうした?」的な話。
そして、こうした男たちの多くは、小さな会話の糸口にも、虎視眈々と己語りのきっかけを狙っている。たとえば「父親が会社の女のコからネクタイをもらった話を男友達にしたら、『俺、ネクタイなんて一度も自分で買ったことないよ』と言われた。私の父親と張り合う必要もないのに……」(30歳・製造)、「映画の話になったとき、『ポニョはもう6回観た』と自慢げに語った知人。怪訝な顔をしていると、6人の女性と6回、観にいったんだということを丁寧に説明してくれた」(36歳・金融)。
ただの世間話から、自慢話に飛躍させる鈍感さには畏敬の念すら感じてしてしまう。
さらには、「私と彼氏と彼の友人の3人でご飯を食べているとき、その知人が彼に吐いた一言。『君みたいな男に彼女がいるのに、なんで僕みたいなイイ男に彼女がいないのか不思議だよね』。確かに彼氏はブサイクで、あんたはイケメンかもしれないけれど……」(29歳・製造)、「『雑魚寝してたら、隣の女性に襲われそうになってさ。でも、おっぱいが小さかったからやめといた』と笑いながら言う友人がいた」(33歳・放送)、「食事に行く話をしていたら、『好きになられると困るから、女のコとは2人きりで会わないようにしているんだ』と男友達。お前と2人なんて、こっちこそ願い下げです!」(29歳・通信)と、忌み嫌われることも厭わず、己を大きく見せるのに躍起な人も少なくない。
「年収2000万円のエリートコンサルマンが、合コンで『女なんてカネでしょ? だからオレ、女に困ったことないもん』と言い出した。場が凍り付いたのは言うまでもない」(28歳・証券)、「飲み会で、『美人のデブと、モデル体型のブスとどっちがいい?』という話題になったとき、『いやぁ、オレ、美人でモデル体型のコとしか、つきあったことないから』と返されたことがある。仮定の話すら楽しめない人間力の低さにビビりました」(27歳・金融)という話を聞くにつれ、ビッグマウス男子には己しか見えていないわけで。その姿にこそ、女は引くんだけど。
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