「中国人観光客はうるさい」はウソ? 実際に測定してみた
各国で中国人観光客が増加する中、「爆買い」で観光地に経済的恩恵がもたらされる一方で一部の人々のマナーの悪さや会話の騒音が指摘されている。
だが、言語的なものや一族全員で連れ立って歩くなどの特徴から、そうした先入観を生んでいる可能性もある。そこで、この問題をハッキリさせるために騒音測定器を用いて騒音レベルを測定することにした。公平を期すため、測定対象は中国人観光客、本国の中国人、日本人、他の外国人の4つ、測定場所は観光客が多く集まる新宿・歌舞伎町に定めた。
まず手始めに、家電量販店で会話する中国人集団を測定すると76dB程度。これは環境省が定める都心の騒音基準から大きく外れていない。続いて、日本人のみの飲食店内では60~70dB。中国人が多い飲食店内では70~80dB前後だが、うるさいと言えるほどの体感はなかった。
中国本国ではどうか。通常時が80dBで会話が最大100dBと、全体的に観光客よりも10dBほど高かった。うるさいというよりも、活気がある。
日本在住8年の中国人は、このように語る。
「やっぱり本国は日本より少しうるさい。中国に帰って日本に戻ったときは、自分の声が大きくなっているのを感じるし。逆に、久々に中国に帰ったら小さくなってる(笑)。でも、日本に来る観光客は、中国にいるときよりも明らかにおとなしくしているよ」
一方、突出していたのは白人の集団。奇声や過剰な笑い声などを測定すると120dBであった。花見や安居酒屋で騒ぐ日本人集団のほうがよほどうるさいことも多々あり、「中国人観光客がうるさい」というのは偏見に近いことが確定したのであった。
※写真はイメージです
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