突然、母から謎のメールが…「歯はよr」ってなに? 大爆笑の“おかんメール”集
「元気にしてますか? 歯はよr」
ある日、おかんから届いたメールだ。「歯はよr」は「母より」と打ちたかったのであろうが……。そういえば、5月13日は“母の日”だ。カーネーションなど、なにかプレゼントでも贈ろうか。あるいは孫でも連れて実家に帰ろうか。
そんなことをふと思い出させるように突如としてやってくるおかんからのメール。しかしながら、スマートフォンの操作に慣れない世代だけに、誤字脱字や誤変換だらけ。ときには意味不明な内容を平然と送りつけてくるものだからタマラナイ!
“親の心子知らず”ということわざもあるが、親の子どもに対する愛情を若い頃はなかなか理解できずに、反抗してしまった経験はだれもがあるだろう。大人になり、自分が親になって初めて気付くものでもある。とはいえ、日常生活に忙殺されてしまい、普段はなかなか連絡をとる機会も少なくなってしまう。そんななか、まずは何の前触れもなく、ひと言だけ送られてきたというおかんからのメールを『おかんメール』という本から紹介しよう。
「け」
勝手な想像だが、「帰ってこい」という意味だろうか。さらに朝方、おかんから届いたメールの内容はこうだ。
「いび」
いわゆる「いび不明」ってやつですね(笑)。解読するのに時間を要する。
ときには外国人さながらの文章も……。
「nanji mi kuru yaki niku ka sukiya dochi」
その訳は「何時に来る? 焼き肉かすき家(or すき焼き)どっち?」だ。どうやら日本語入力できなかったらしい。
必死に打ち込んでいる様子が伝わってくるが、こうしたおかんからのメールに心を打たれる人は少なくないようで、TwitterなどのSNSで「#おかんメール」と検索すれば、ゆるゆると日々アップされ続けている。
そんな、おかんから届いた面白いメールを集めた『おかんメール』という本が全7巻で発売されていたが、このたび「なんとなく復活した」らしく、新刊『おかんメール リターンズ』にまとめられている。その中から、やりとりの一例を挙げよう。「マックが食べたい気分」と送ったところ……衝撃の返事が!
「えなみなみ」
果たして、どういうことか。ほとんどの人が理解できずに首をかしげたのではないか。正解は「え~~」だ。「~」を「なみ」と表現したのだ! また、同書によると、時代の流れなのか、通常のメールはもちろん、LINEなどに挑戦するおかんも増えてきているそうだ。
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「スマホでびゅー」
――母さん?
「意味わからん」
――誰?
「母さんだよ」
――誕生日は?
「疑ってるね」
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おかんと同じ名前の人から急にLINEが届き、怪しいと思いつつ確認したら、余計にわからなくなってしまい、完全に“なりすまし”っぽい感じに……。
さて、仕事で忙しいとき、人間関係に悩んでいるとき。まるでタイミングを見計らったように送られてくるおかんからのメール。突拍子もない内容を疎ましく感じることもあるだろうが、それはつまり、いつでも子を案じている証拠だろう。
たとえば、落ち込んでいたとき、なにげなく母にLINEを送ってみたところ、こう返ってきたという。
「何だと! 帰って来いやぉ!」
まるでプロレスの中邑真輔選手である(笑)。そんな語尾はともあれ、いつでも自分の味方であり、気にかけてくれる母という存在。今すぐ会いに行けなくとも、たまには自分から「ありがとう」という感謝のメールでも送ってみようか。<文/藤井敦年>明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
今すぐ会いたくなる、おかんメールの破壊力!
すべては子を思うからこそ…
※扶桑社では引き続き「おかんメール」を募集中! 応募は特設サイトの応募フォームから→http://www.fusosha.co.jp/special/okanmail/
『おかんメールリターンズ』
苦手な携帯で一生懸命(意味不明な)メールを送ってくれるのも、子どもたちが心配だから。コミュニケーションをとりたいから。ニガニガしくも温かい母の愛と破壊力は無尽蔵。全国のおかんと子どもたちに、愛と笑いと幸あれ! |
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