情弱なフリして女子に近づく「セクハラおじさん」のセコすぎる手口
最近ではSNSに挑戦するおじさんも増えてきた。しかし、ハッシュタグの付け方を間違えていたり、ブレた変な写真を投稿したり、ミスも散見される。たいていが微笑ましいものだが、中には「おじさん=情弱」というイメージを逆手にとって、若い女のコに構ってもらおうとするおじさんもいる。それだけではなく、セクハラ行為に及ぶ不届き者まで……。
ある日、イラストレーターの山下恵理子さん(仮名・26歳)が何気なくTwitterを眺めていると、こんなツイートが流れてきた。
某お相撲さんがハッシュタグの“#”を“井”と勘違いしており「井こうち井かつおのタタキ井美味しかった」と鰹の写真をアップ。ついクスクスと笑ってしまった山下さんは、リツイートしたそう。
「すぐにそのリツイートに『いいね!』がついたので、誰かな? と見てみると、知り合いの編集者のAさん(男性・40代後半)だったんです」
Aさんとは半年前、たまたまスナックで隣の席になり「Twitterやインスタやってるならフォローさせて」と言われ相互フォローに。だが、SNSの操作に慣れていないのか不審な動きを見せ始める。
「数日後、いきなりその編集者からDMがきて、すぐに『ごめんなさい! @でコメントしようと思ったのに間違えちゃった』と言いつつ『あ、ちょうど良かった。今度こんな感じの企画をやろうと思っていて……』と仕事をチラつかせてきたんです」
その後、「1度ゆっくり話したい」と飲みに誘われ、仕事がもらえるならと渋々出向いた山下さん。ところが、仕事の話もそこそこに、散々セクハラトークに付き合わされ、帰りのタクシーでは手を握られた。その挙げ句、仕事はもらえなかったという。Aさんの目的は……。
「今度は彼のインスタを見てみたら、私がリツイートしたお相撲さんのマネをして『井やきにく井美味しい井やきにく友達募集中』と間違ったハッシュタグをつけた焼肉の写真をアップしていたんですよ!」
まさかのパクリ。その投稿には、何人かの女のコがウケたり、ツッコミをいれていた。そこで山下さんは確信した。
「あ、このおっさん……分かってるくせにワザと間違えて女のコにかまってもらおうとしているんだって。きっと私に送ってきた『@でコメントしようとしたら間違えて……』というDMもセクハラデートに誘う口実で、私以外にも色んな女のコに同じ手口を使っているんだと気づきました」
情弱なフリをしてデートに誘い出すセクハラおじさん
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漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。
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