飲食店の無断キャンセル被害を保証するサービス、“逃げ得”の抑止となるか?
飲食店に1万円のコース17人分を予約して、来店しないという無断キャンセルをした疑いで59歳の男が逮捕されたのは記憶に新しい。逮捕者が出たことは世間に衝撃を与えたが、無断キャンセル被害を訴える飲食店などの様子は幾度となくSNSなどで拡散され、最近になってようやく社会問題として認知されるようになった。
――まず、この事業を始めようと思ったきっかけを教えてください。
小山裕さん(以下、小山):会社の立ち上げは2017年ですが、構想は2015年頃からもっていました。無断キャンセルは、最近ようやく社会問題として知られるようになってきました。しかし私は食べる・飲むが趣味で、毎日のように様々なレストラン等を訪れていた中で、それ以前から無断キャンセルの被害に苦しんでいるのを、お店の方の生の声として聞いていました。そしてどの飲食店も、泣き寝入り状態にあったんです。そこから、会社を創業と同時に「無断キャンセル(No Show)保証サービス」を世の中に打ち出し、飲食店のお役に立ちたいと考えました。
――実際に事業をはじめてみて、意外だったことはありますか?
小山:「こんなに苦しんでいた人が多かったのか」ということですね。無断キャンセルの被害を救済するサービスは弊社が日本で最初ですので、立ち上げた時の反応の多さには驚かされました。
――現在、どのくらいの店舗が加入しているんですか?
小山:直接お話しさせていただいたお店と、プラットフォーム(食べログなど)を経由して加入いただいているお店を合わせると、万単位になりますね。
――飲食店以外にはどんな業態が加入しているんですか?
小山:美容室やホテルなども加入いただいています。ただ、数としては圧倒的に飲食店が多いですね。
――無断キャンセルの発生に傾向はありますか?
小山:シーズンによってかなり変動がありますね。これからの忘年会や新年会のシーズンから、年度が変わる3月や4月までが特に増えますね。
――実際、無断キャンセルは増えてきているんですか?
小山:なかなか測りようがないんですが、お店側もSNSなどで発信できるようになったので、被害が見えるようにはなりましたね。数としても恐らく増えてきていると思います。原因としては、インターネットを使ってワンクリックやツークリックで簡単に予約ができるようになった部分の影響は大きいでしょうね。
――キャンセルにあった店舗の被害額ってどのくらいなんですか?
小山:店舗の被害額はお店のジャンルによっても様々なので一概には言えませんが、額が大きいものだと最近、一回で30万円の保証金をお支払いしたケースがありました。
――小さな店舗なら貸切などにするため他の客を断らなくてはいけませんし、食品廃棄なども含めて、お金以外の問題もありますね。
小山:そうですね。さらに、料理を作っている方のメンタルの部分にも影響を及ぼしていますね。
――確かにそうですね。無断キャンセルを受けやすい店舗の特徴などはあるんですか?
小山:大衆的なお店から高級店まで様々ではありますが、やはり、大人数で予約をするような一般的な居酒屋さんが多いですね。
小さなお店は、大人数の無断キャンセルとなれば、その日の収入がゼロになるばかりか、食材も全て廃棄となり店の死活問題に直結する。そんな中、無断キャンセルの損害を救済するために動いている企業がある。今回はそんな「Gardia株式会社」の代表取締役社長である小山裕さんに話を聞いた。
日本初「無断キャンセル保証サービス」の誕生
無断キャンセルの実情
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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