イヤでもお金が貯まる「仕組み」実例集【その6】
年収300万円で自動的に100万円貯めるには?
人気FPにがっつり学ぶ「確実に貯める仕組み」
POINT(3)
掛け捨ての定期だけでOK! 費用対効果重視で保険料をスリム化
多くの家庭で固定費の一角を占める保険料。支出をスリム化するためには、ぜひ見直したいが……。
「基本的には、掛け捨ての定期保険(死亡保険)に加入するだけで十分。残される家族のいない独身者の場合、保険に入るメリットはほとんどありません」と断言するのは、『生命保険のウラ側』(朝日新書)の著者である後田亨氏。
「まず、医療保険は費用対効果の面でお薦めできません。生命保険の国内大手4社によるデータを見ると、給付金の支払い実績は1件平均約10万円(手術を伴わない入院の場合)。そのために、年間数万円に上る保険料を払うのは割高だと感じませんか? 入院など”身近に感じられるリスク”に保険で対応するのは間違い。仮に100歳の人が1000万円の死亡保険に入るとしたら、保険料は即金で1000万円+経費となるでしょう。保険はいかにも起こりそうな事態への備えには向かないのです」
貯蓄性と保障性を兼ね備えた商品なら保険料もムダにはならないのでは?
「金利の低い現在、基本的に長期で資金が拘束される保険での積み立てはお勧めしません。満期金や解約金が払い込み総額を上回る終身保険などもありますが、中途解約時には大きく元本割れすることも珍しくない。満期までのウン十年間、存在を忘れていられるなら検討に値しますが……」。
保険は本来「不測の事態」に備えるもの。資産形成にまで旨みを求めるべきものではないのだ。
●後田 亨氏
現役営業マンの視点で書いた『生命保険の罠』がベストセラーに。近刊に『生命保険のウラ側』(朝日新書)
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