更新日:2010年04月19日 17:35
仕事

イヤでもお金が貯まる「仕組み」実例集【その9】

食費・家賃・通信費を機械的に減らして貯蓄に回せ 業界通に学ぶ「固定費を削る仕組み」 【食費】 1万円分の保存食をまとめ買いして1か月間食い繋げ!
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 一過性のネタ節約で終わらない、「食費削減」の仕組み作りとは? フードジャーナリストの松沢直樹氏に聞いた。 「独身労働者が意識すべきは、買い物と調理の時間と手間を徹底的に減らすことです。毎日、スーパーをはしごなんて、働いているシングルにはどう考えても無理」  そこで、松沢氏が提案するのは「月に一度、保存の利く食品を1か月分まとめ買いする」という大胆なアイデア。買い物の手間が省かれるのは言うまでもなく、まとめ買い効果により、月1万円という格安の予算で1か月分の食事を賄うことも可能だ。右に挙げたのは、松沢氏による「買い物リスト」。保存食品7500円分に、生鮮食品などを適宜買い足して合計1万円というプランである。このようなリストを作成して食費を固定化すれば、家計の管理も簡単。「昨日は500円、今日は600円」なんていちいち計算するまでもなく、食費はスパッと月1万円。月に2万円割く余裕があれば、残り1万円で心置きなく外食できるわけだ。  まとめ買いの基本構成は、米やパスタなどの主食、冷凍肉、缶詰、干しシイタケなどの乾物類、調味料、弁当用の冷凍食品……となる。 「肉類は冷凍による劣化が少ないので、卸業者やネット通販で大量購入すると、平均価格の半額近くで買えます。食パンも劣化が少ないため、冷凍のままトースターで焼けば、購入時の味が再現できる。100円ショップなどで、賞味期限間近の商品を入手しましょう。乾物類は、価格の変動が大きく冷凍保存も利かない生鮮野菜に代わるマストアイテム。安くて栄養価が高く、常温保存が可能なので冷蔵庫のスペース節約になります」 「トマト缶」や「サバ水煮缶」が入っているのはなぜだろう? 「料理のバリエーションを増やすためです。トマトは何にでも合うので、入れるだけでイタリア料理風になります。サバ水煮缶は鮮魚に比べて価格が安定していて、栄養価もさほど変わりませんので、食材を増やすにはうってつけ」  この「バリエーションを豊かに」という考え方は重要だ。1か月も同じ料理が続いたら、どんな節約好きでも心が折れてしまうだろう。 「このリストでは、毎週600円ほど生鮮食品を買い足す余裕があるので、卵や納豆などで変化がつけられます。こうした基本的な食材のローテーションで、それなりに豊かな食事ができるはず」  最後に、料理初心者へのアドバイスは「凝りすぎないこと!」。 「休日に平日のおかず(パスタのソースや炒め物)をまとめて作り、冷蔵&冷凍しておく。平日はそれらをレンジで温めて食べるだけ。弁当もご飯を温めて、冷凍食品を2品ほど入れれば完成です。数か月間は、この基本型を身につけるのに徹しましょう。最初から料理本なんかを見て、あれこれ試そうとすると挫折しますよ(笑)」
●松沢直樹氏 ジャーナリスト。医療・健康の分野を専門に活動。 近著『食費革命』(三五館)が話題となり、フードジャーナリストとしても活躍中


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