恋愛・結婚

「バラの花でドヤ顔」クリスマスの恋も冷めた時代遅れなトレンディ男

「千年の恋も冷めた瞬間」とはよく聞くフレーズだ。「いいな」と思っていた意中の相手でも、行動ひとつで嫌になることもある。京都府在住の有希さん(仮名・36歳)は、人生でたった一晩だけ‟苦いクリスマス”を過ごしたという。 「記事にして供養してください」  そう語る彼女に、一体何があったというのか。

飲み屋で出会ったお金持ちの彼

紳士

※写真はイメージです(以下同)

 当時ギャルだった有希さんは地元を離れ、進学で京都にやってきた。楽しい学生生活を送りながら、夜は飲み屋をハシゴする日々。ある時、行きつけのBARで出会ったのが、10歳年上のヒロキ(仮名)だった。 「ヒロキのどこが良かったか、ですか? 顔と体、あとは車です(笑)。ヒロキは身長が高いスポーツマンで、アルファロメオ(※イタリアの高級自動車)の黒に乗っていました。いい車に乗ってるカッコいい男。田舎から出てきた大学生には魅力的だったんですよね」  一目でヒロキに惚れた有希さん。共通の友人を交えて遊びに行ったり、BARで一緒に飲んだりして、彼と交流を深めていった。ふたりきりのデートも3回ほど重ね、時期はクリスマスに差し掛かる。クリスマスデートに誘ったのはヒロキからだった。 「誘われた時は嬉しかったですよ。付き合うかどうかの秒読みなタイミングでしたし。どんな所に連れて行ってくれるんだろうって、ワクワクしていました」  そして訪れたクリスマス当日。彼女の気持ちはジェットコースターの如く急降下してしまう。

夜景を見に行った先で…

夜景「ヒロキは雰囲気の良いフレンチレストランに連れて行ってくれました。そこまでは良かったんです。そこまでは。問題はその後でした……」  ディナーを楽しんだ後、ヒロキから「ドライブしない?」と提案された。彼ともっと一緒にいたいと頷いた有希さん。連れて行かれた先は、京都の定番デートスポットである将軍塚だ。夜景が一望できるとカップルに人気な反面、京都屈指の心霊スポットでもある。 「お化けがどうとかよりも、将軍塚って定番中の定番なので、まずは反応に困りました。雰囲気を壊さないように、『わ~! 意外と来たこと無かったんだよね!』って嘘をついて(笑)。ただ、車の外に出るとすっごく寒かったんですよね……」  寒さに耐えながら、夜景を楽しむフリをした彼女。しかし12月の京都、しかも山の上ともなれば氷点下に近い気温だ。我慢できず車内に戻ろうとすると、ヒロキから待ったの声がかかった。 「こっちは寒くて凍えそうなのに、『プレゼントあんねん。車のトランク開けてみて』って言うんです。え? って思っていると、ヒロキは私に背を向けてしまいました。後ろで腕を組んで、‟待て”のポーズです」  彼の愛車である、黒のアルファロメオ。有希さんは言われた通り、両手でそのトランクを開けた。するとそこには……。
次のページ
トレンディな演出にドン引き
1
2
3
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ