ひろゆきが考える「自分のミスを謝罪する」とき必死に原因の説明はNG。賢い人が自然とやっているズルい言いまわし
仕事やプライベートで「なぜかうまくいく人」は、どんな言葉を使っているのか? 実は賢い人ほど、相手から期待通りのリアクションを引きだす「ズルくてうまい言いまわし」を日頃から駆使している。
「振られる仕事が多いので上司の依頼を断りたい」
「プレゼンでもっと説得力を出したい!」
「部下のやる気を削がずにうまく注意したい」
「激怒しているお客さんをうまくなだめたい…」
……そんな状況に直面したとき、どんな言葉を使えば物事がスムーズに進むのか?
様々なシチュエーションごとに「ダメな言い方」「うまい言い方」を解説した、ひろゆき氏の新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』から、テクニックの一部を紹介しよう。
社会人にとって謝罪は重要スキル。何かミスをしたときに、「○○という理由で……」と、必死に原因の説明をすると、かえって相手の怒りに火をくべてしまうこともある。激怒する相手をうまくなだめる謝罪とは、どんなものか?
× ○○という理由でミスをしてしまいました
○ なによりまず先に謝らせてください
人間、誰でもミスをしますが、どう謝ったらいいのかが悩みどころです。怒られることは仕方がないと理解していても、できれば怒られ具合は最小限にしたいですよね。しかも、社会人だと謝って済まないことも多くて、ときには被害額が発生したりします。
そんなときに絶対にやってはいけないのが、嘘でごまかすこと。小学生だってわかるのに、なぜか大人になってもやってしまいます。僕は仕事上で嘘をつく人がいると、詰めることもあります。嘘をつかれると、会社の中でなにが正しいのかわからなくなってしまい、さらに問題が起きてしまう可能性をはらんでいるからです。
もちろん、自分のミスではなく本当に天災とか不可抗力の事象が原因で起きた問題なら、嘘をつく必要もなく謝ればいいと思います。
とはいえ、世の中にはそういった不可抗力が原因なのに怒る人が存在するんですよね。例えば、電車が遅れて大事なミーティングが破談になったとき。「電車が遅れたとはいえ、考慮できなかった自分にも問題があります」と先に非を認めても、「言い訳をするな!」と理不尽に怒られることがあります。
相手が自分のミスに怒っているとき、その怒りの原因は、だいたい3タイプに分かれます。
①どうやって状況を回復するのかを知りたい
②再発防止策をどうするのか知りたい
③ムカつくという感情をぶつけたい(ただ単に怒りたいだけ)
このような感じだと思うのですが、相手にこの要素が3つともあるのか、それとも1つだけなのかで対処の順番が違ってきます。
特に③の要素がある場合は、ただ怒りたいだけの人です。遅れた状況を説明したとしても、火に油を注ぐだけで無意味。むしろ言葉尻を捉えて相手を責める材料を探し、さらに詰められるだけです。
なので、相手が「ムカつくという感情をぶつけたい」のだと感じたら、言い訳もせず、ひたすらマシンガンのように謝罪の言葉を言い続けてください。それも最上級の謝罪の言葉遣いで、です。5分ぐらい謝ったり沈黙したりを繰り返していると、怒りを持続できなくなって感情的な怒りモードから現実的な問題解決モードに切り替わってきます。その段階で、具体的な再発防止策や救済策に話題を切り替えればいいと思うのです。
そこらへんの順番がわかってない人は、無駄に怒られたりしますので気をつけましょう。
構成/杉原光徳(ミドルマン)西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
自分のミスを謝罪するとき
相手が「ただキレたいだけ」なら、5分くらい謝り続けたほうがいい
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