朝散歩を継続させる“アクティブ技”
写真はイメージです
仕事のモチベーションを上げるためやメンタルにも効く習慣として、朝のルーティンに「朝散歩」を取り入れる人たちが増えている。朝散歩がメンタルに効く理由は、神経伝達物質「セロトニン」によるところが大きい。セロトニンは“幸せホルモン”ともいわれ、適切に分泌されるとイライラや不安が抑えられる。セロトニンは朝日を浴びることとリズム運動をすることで活性化されるが、朝散歩はセロトニンの分泌をダブルでうながすというわけだ。
仕事の準備や支度で慌ただしい朝に、わざわざ外に出ることを億劫に感じる人もいるだろう。習慣化するコツは音楽など散歩の“お供”を決めたり、出勤する際の最寄駅を一つ先の駅まで伸ばしたりと人それぞれだが、特にモチベーションを持続させるのに効果があったという声が多かったのが、ランニングアプリなどで歩数を計測、毎日の記録を“見える化”すること。そして、よりアクティブに記録するテクとして 、朝散歩+撮影を組み合わせる声も目立っていた。
散歩するのが楽しくなる“毎日の発見”
「カメラ初心者ですが、どうせ散歩するならと、近所の気になる景色をスマホで収めるようになりました。そのうちに、今度はもう少し足を伸ばして、あの公園まで行ってみようと散歩の目的地を作れたり、こんなところにこんなお店があったんだと、新しい発見があったりして、散歩するのが楽しくなりました」(33歳・会社員)
「近くに神社があってそこに朝になると野良猫がいるんです。ある日、境内でうたた寝している猫ちゃんがいて、スマホのカメラで撮ってインスタにあげたら反響がよく、それからシャッターチャンスを狙って足繁く通うようになりました」(41歳・自営業)
「朝散歩のいいところは、肌寒い季節でも、凛とした朝の空気を感じられること。そして、もう一つが日中や夜には味わえない、朝日が射し込んだ街の風景を楽しめることです。何気なく歩いている遊歩道も商店街も、表情が違います。時期によっても違いますが、そうした日ごとに違う近所の風景を撮り収めるのが、スタンプラリーをしているような快感になってます」(40歳・会社員)
朝散歩を継続するモチベーションとして、散歩のお供にカメラを持ち歩くのは確かに良さそう。どうせ撮るなら、それなりの機材を揃えたい気もするけど、ちと敷居が高い。最近はスマホのカメラの機能も向上しているというし、カメラ初心者でもスマホで上手に写真を撮るコツを、記者の周囲にいるカメラマン諸氏に聞いてみた。※スマホはiPhone7以降に搭載されている、標準の「カメラ」アプリを使用したものです。
コツ1 ポートレート&AE/AFロックで背景をボカす
被写体をタップして長押しするとAE/AFロックがかかる
朝散歩している路上でふと目にした花や植物。朝露が付着して日中とは違う色どりがある。
「漠然とスマホで撮影すると、背景にも目がいき魅力が半減します。被写体に近づいてポートレートモードで撮影してください。画面上の被写体を長押しすると『AE/AFロック』になって、被写体との距離を変えたり、構図を変えてもボケを維持できます」(38歳・カメラマン歴13年)
絞りの数値(F値)を変えられる機種であれば、ボケの強さを調整(fの数字を小さくするほどボケる)することもできる。花を撮るのであれば、太陽を探して逆光になるようにすると、さらにエモい写真が撮れるというので試してみてほしい。
コツ2 猫を簡単に可愛く撮る小ネタ
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朝散歩&カメラの実践者のなかに「野良猫を撮る」という声があったが、ちょっとしたコツでまるで見栄えが違う写真が撮れるという。
「猫の場合、寝ているなら近づけますが、近づいてスマホを構えるとたいていは逃げてしまいます。望遠レンズを使わずにそれっぽく撮るコツは、ズームを最大(2〜2.5倍)にして、スマホを逆さにして、猫の視線に合わせて撮影することです。普通に上から構えて撮ると、道に野良猫がいるだけの凡庸な写真になりますが、猫目線にするだけで、かわいく撮れます」(28歳・カメラマン歴5年)
構図のヒントは、地面はギリギリ映るくらい&背景のヌケがあるとさらにいいとのことだ。
コツ3 太陽の光をスマホでも撮るには?
左手でレンズ上部にカサを作る感じで構えるのがポイント
朝日が射し込んだ、幻想的な光景に出会えることがある。スマホのカメラでも撮ることは可能だろうか。
「肉眼で朝日が射し込んでいるのが見えるということは、その場で構えたレンズに光が入ってしまうということで、そのまま撮影すると、俗に言うフレア(レンズ内で光が乱反射、写真全体が白くとんだり、虹のような線が入る)が起きてしまいます。解消するには、光の入らない日陰から撮影するか、日陰が無い場合、一眼レフに付けるレンズフードと同じ原理で、手のひらで傘を作るようにレンズの上部を覆ってみてください」(同上の38歳カメラマン)
撮影モードは、被写体のコントラストをはっきりさせたいなら、そのままでもOK。空気が揺らぐような幻想感を写真に反映させたいのであれば、「LIVEモード」をオン、撮影した写真の「LIVE」→「長時間露光」を選ぶといい。その場合、撮影時にスマホを数秒間固定するのがポイントで、難易度は少々高くなる。また、朝日といえば日の出や朝焼けの写真はどうだろうか?
「日の出を空の色と合わせて綺麗に撮るのはプロでも困難ですが、一番オススメなのは、そのまま構えて動画で撮ってから、自分の中でエモいと思ったところをそのままキャプチャしちゃうこと。最近のスマホのHDRは優秀なので、スチールで狙うのは難しくても、奇跡の瞬間はあるはずです」(同)
気軽に持ち運べて、思い立ったときに撮影ができるスマホは、朝散歩+カメラにはうってつけだ。慣れればだんだんといい写真が撮れてくるので、肩肘を張らずに新たな被写体との出会いを楽しむ、というのが継続するコツかもしれない。
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<取材・文/日刊SPA!取材班 提供/イーガイア>