“旨いけどワケアリ”なラーメン屋…気合で完食も「自分ひとりだったら絶対に入らない」と思った理由
飲食店にとって避けなければいけない問題のひとつが近隣住民とのトラブル。なかには臭いや調理時に発生する煙に対して苦情が寄せられる場合も多い。最近では元バイトAKBのメンバーが経営する休業中のラーメン店でも異臭が漂うと近隣住民から苦情が寄せられ、各メディアが取り上げている。
こちらの店の場合、店舗の裏にある冷蔵庫に放置された食材の腐敗臭だと言われているが、営業中であっても強烈なニオイを放っている店も存在する。公務員の小倉直人さん(仮名・35歳)が友人Yさんと訪れた隣町のラーメン店も「あまりのニオイに食欲が失せました。自分ひとりだったら絶対に入らなかったと思います」と話す。
「Yのオススメの店で豚骨ラーメンの店と聞いていたから多少のニオイは仕方ないと思ってましたが、自分の許容できるレベルを遥かに超えてました。でも、彼はニオイをまったく気にするそぶりも見せませんし、行列ができるほどではなかったですがお客さんもそれなりに入ってる。しかも、『ここのラーメン、マジで美味いんだよ!』ってあれこれ語り始めるし、さすがに臭いと文句を言える雰囲気ではありませんでした」
ちなみに小倉さん自身は嗅覚が人一倍敏感なわけでもなく、豚骨ラーメンも嫌いではない。しかし、床は脂がこびりついているのか靴底が何度もヌルッと滑った感触があり、衛生面に気を配っているようには思えなかった。
「店内は壁や天井も黒で統一されていて小奇麗な雰囲気を出していたのですが、きっと見た目だけで結構汚れてるんだろうなって。食券を渡して注文を待つ間、お手洗いに行ったのですがそこは普通にキレイなんです。だから、なんで店内もちゃんと掃除しないんだろうって。ワンオペどころからスタッフは何人もいましたし、そこまで人出が足りてないって感じにも見えなかったんですけどね」
でも、芳香剤の匂いが充満していたトイレのドアを開けると、漂ってくるのは強烈なトンコツ臭。再びげんなりした気持ちで席に戻ると、すぐに注文したラーメンが来たという。
「確かに、ラーメン好きのYが勧めるだけあり、スープはレベルが高かったですね。けど、店内の獣臭さと自分の中でどうしてもリンクしてしまい、やっぱり食が進まないんです。残すのは悪いと思って麺は全部食べましたが、替え玉は頼まなかったし、スープもいつもは大体飲み干しますがこの日は2~3回口に付けただけでした」
店を出た後、Yさんに「美味かっただろ?」と聞かれたのでそれまで黙っていたニオイのことを話したとか。ところが、彼は自分のお気に入りの店にケチをつけられたと思ったのか急に不機嫌になってしまう。
その日はこの後すぐに別れたが次の週末、飲み会の席で彼は「聞いてくれよ。この前さ~」とほかの友人たちの前で小倉さんに対する不満をぶちまけたのだ。
「もちろん、『臭い!』とはっきり言ったわけではありません。思ってたよりお店の中が豚骨のニオイで充満してたから驚いちゃったよ、くらいのニュアンスで伝えたつもりですが、それでも気に入らなかったみたいです。確かに、味は美味しいと思ったからそこは私も同意してたんですけどね」
強烈すぎるトンコツ臭に加え、床も…
友人は店内の臭さに気づいていない?
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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