更新日:2012年06月16日 16:16
仕事

話題の「ひとり参加限定ツアー」気まずい体験記

ドラマをきっかけに「おひとりさま」という言葉が広まり、ここにきて定着し、カラオケや焼き肉など新サービスが続々登場している。孤独に苛まれるか、意外にもイケるのか、試してみた! 【ミステリーツアー】 ― ひとり参加のバスツアーは年寄りばかりだった ―
二荒山神社,おひとりさま

立ち寄った二荒山神社。ツアーには27人(男性10人、女性17人)が参加

 “おひとり参加限定の旅”とは、参加者全員が一人で参加するツアーなどのこと。全員が一人で申し込むので、気兼ねなく、安心して参加できるそうだが、果たして本当にそうなのか? 小誌記者K(男・27歳)がおひとりさま限定の日帰りミステリーツアー(行き先のわからない旅のこと)に参加してみた。  出発当日。待ち合わせ場所に行ってみるも、そこに集合していたのはおじいちゃんやおばあちゃんばかり。「今日は晴れてよかったですねー」と気さくに話しかけるも、警戒されたのか、会話があまり長続きしない。正直気まずい。早くも暗雲が立ち込め始めたが、バス到着後に大きな助け舟が!  なんと、別の場所から参加したメンバーの中に、22歳の男性がいたのである。しかも、年が近いせいかバスの中で隣同士に(バスの席は事前に決められていた)。彼とは食べ歩きが趣味ということで意気投合し、好きな食べ物の話を中心に大いに盛り上がった。 ◆おばあちゃん3人との気まずいランチ  話に花を咲かせていると、あっという間に昼食会場へ。親しくなった彼と同じテーブルに座ろうとするも、出遅れてしまい、席は1席ずつしかあいていなかった。しかたなく、60代以上のおばあちゃんが3人座っている席へ。談笑しているなか、「僕もご一緒させてください」と言うと、一瞬困った顔をするおばあちゃんたち。それでも「どうぞ」と言ってくれるのは、さすが年の功である。
おひとりさま,昼食

昼食はゆばなどを使った茶壺弁当。彩り豊かでなかなか美味だった。

 思いがけないメンバーでのランチがスタートしたが、黙っていると余計気まずくなる。そこで、「どこから来たんですか」や、「ツアーはよく参加されるんですか」といった質問で、場を持たせることに。すると、おばあちゃんたちが、ツアーのベテランであることが判明。ツアーのことをいろいろ聞くことで共通の話題ができ、思ったよりも親しくなれた。  その後、栃木県宇都宮の市内を観光。神社やいちご狩り、道の駅、フラワーパークなど、どちらかといえば年配者向けの施設を中心に巡っていった。少々もの足りないが、隣の彼や昼食をご一緒したご婦人方とおしゃべりするようになったので、退屈はしなかった。  年配の方が多いぶん、同年代の人と出会いたい人には不向きだが、幅広い世代の人と知り合えるのは魅力。コミュ力に自信があって、興味があるなら参加してみては?
ミステリーツアー,おひとりさま

足利フラワーパークで参加者に撮ってもらった記念写真

― ブームの[おひとりさま]をやってみた【2】 ―
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