笑える へんな法律【海外編】
―[おかしなルール報告書 Vol.1]―
アニメやマンガの性表現を規制しようと、「非実在青少年」という概念を持ち出した東京都の「青少年育成条例改正案」が、表現の自由を奪いかねないと騒動になったのも記憶に新しいところ。だが、この世はすでに施行されている”おかしな”法律や条例がたくさんあるようだ。これらのルールは果たして”悪法”か?
笑える へんなほうりつ【海外編】
のり・たまみ
1 ヤシの木より高いと違法(インドネシア・バリ島)
観光地として名高いインドネシアのバリ島。日本からの戦後補償金で10階建てのホテルを建てたところ、景観保護運動が起き「ヤシの木より高い建物は認めない」と制定されました。でも「ヤシの木」ってのが微妙ですね。日系のニッコーホテル(高さ40m)は、この法律をクリアするために崖下にわざわざ建ててあります。’08年には実際に同法で某ホテルが取り壊され話題になりました。
2 ウサギを淋しがらせてはいけない(スイス)
ホントに子ウサギが寂しがり屋かはわかりませんが「きっと、そうだろう」という信念のもと、スイスの人たちはこんなへんな法律「子ウサギを一匹で飼ってはいけない」を制定しました。ウサギだけでなく「子牛」も淋しがらせないように「常に近くに別の牛がいるよう」に規定しています。
3 酔っ払いは電車への乗車禁止(アメリカ)
かつて禁酒法が成立するなど宗教の関係で「酔っ払い」に非常に厳しいアメリカのミシガン州。酔ってる人は、電車どころか、バス、タクシーなどあらゆる公共交通機関に乗ることが禁止されます。日本でこんなことをしたら、逆に運行側の「乗車拒否」として違法行為ですが……。
【のり・たまみ夫妻】
『へんなほうりつ』著者
夫婦のフリーライターユニット。世界10か国に滞在するなかで各国の法律に興味を持ち、独学で学ぶ。『へんなほうりつ』(小社刊)など、法律関連の著書多数
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