なでしこライターが解説「ヤングなでしこ」注目選手は?
http://www.fujitv.co.jp/sports/soccer/u20women_wc/member.html)
江橋「まずは9番の田中陽子選手。中学時代から関節のトレーニングなどを専門家とともに鍛えているんです。ロングキックを蹴るときのバックスイングの姿勢は、体操選手みたいな美しさです。
続いて、8番の猶本光選手。中学時代からなでしこリーグ・福岡アンクラスのレギュラーで、今年から浦和レッズレディースに移籍しました。現在は筑波大の1年生で、大学では、日本代表のゴン(中山雅史)、井原正巳、なでしこの安藤梢、熊谷紗希を育てた名フィットネスコーチに学んでいます。
さらには、20番の土光真代選手。16歳で最年少ですが、日テレベレーザのセンターバック。センターバックですが足がとっても速いんですね。
最後に、5番の浜田遥選手。彼女は173cmと長身で、速くて強くて、しなやか。アスリートとしてかなり秀でた選手です。U17時代はセンターバック、サイドバック、 ボランチ、ウイング、フォワード と、試合展開によって次々にポジションを移動するほどのマルチプレーヤー。なでしこリーグスペランツァ大阪高槻の看板選手です。
――日本はグループA(メキシコ、ニュージーランド、スイス)に入りましたが、対戦相手のレベルとグループリーグ突破の可能性は?
江橋「メキシコはGKサンチアゴと、MFアンヘルが2011年のフル代表のドイツW杯に出場。なでしこ戦でも先発しました。スイスは欧州内で急激に強くなったと注目されているチームです。日本含め3チームの争いになると思います」
――日本以外での注目チーム、注目選手は?
江橋「ドイツ、アメリカが優勝候補です。19日と22日はこの2チームが広島ビッグアーチで試合をします。20歳以下のお客さんはゴール裏席が500円なので、この2チームをたて続けに見られるのはお得ですねぇ。また、ナイジェリアは身体能力と激しいタックルが見もの」
――サッカー王国ブラジルは優勝候補に上がらないんですか?
江橋「サッカー王国ブラジルは、国全体的に女子サッカーが盛り上がっていないんです。サントスFCがネイマールを引き留めるためにレディース部門を潰したように、ブラジルでは、女子サッカーは男子の付録みたいな扱いなんです。フル代表以外にはあまりお金も使ってなさそうなんです」
――日本サポーターの盛り上がりはいかがでしょう? 江橋さんはU-20W杯を盛り上げる活動の一環で、各国語で震災での日本への支援に感謝する横断幕を作っていらっしゃいましたが。
江橋「FIFA 主催の女子大会が日本で開催されるのはこれが初めてです。FIFA もJFA も大会収入を期待はしていないですが、10代の女性がチームスポーツに参加し、競技力を高め、国際交流する意義は、お金に代えられない魅力です。私は、震災から復興の過程にある日本に来た諸外国の選手たちを歓迎してあげたいと思い、サポーター有志とともに横断幕を作りました。各試合で、各国の言葉で感謝のメッセージの横断幕を掲げたいと考えています」
【江橋よしのり氏】
サッカーライター。女子サッカー取材歴9年。佐々木則夫監督がW杯優勝秘話とロンドン五輪に向けた戦略を書いた『なでしこ力 次へ』(講談社)や澤穂希選手著『夢をかなえる。』(徳間書店)の企画・構成を担当。前書の『なでしこ力』(講談社)が文庫化
●FIFA U-20女子ワールドカップは8月19日(日)~9月8日(土)まで。参加16か国が世界一を賭けて戦う。開催国の日本はメキシコ、スイス、ニュージーランドと予選を戦う。
【試合予定】
・8/19(日)午後7時20分 日本×メキシコ(宮城スタジアム)
・8/22(水) 午後7時20分 日本×ニュージーランド(宮城スタジアム)
・8/26(日)午後7時20分 日本×スイス(東京・国立競技場)
※日本戦予選全3試合、フジテレビ地上波にて完全生中継
●フジテレビ「U-20女子ワールドカップジャパン2012」公式サイト
http://www.fujitv.co.jp/sports/soccer/u20women_wc/outline.html
取材・文/遠藤修哉(本誌)
なでしこがロンドンオリンピックで見事銀メダルを獲得。その次世代を担う「ヤンクなでしこ」が19日より始まるU-20女子ワールドカップに参戦する。この大会は日本国内5都市、5つのスタジアム、全16チームが参加して行われるFIFAが主催する国際大会だ。
大会に臨むU-20の「ヤングなでしこ」の注目選手や大会の見どころを、女子サッカーを多く取材されているサッカーライターの江橋よしのりさんに聞いた。
――なでしこがオリンピックで見事銀メダル獲得。そのフィーバーを受けての本大会。’10年のU-17では準優勝。プラチナ世代の「未来のなでしこ」がこの大会にかける意義、 そして見どころを教えて下さい。
江橋「なでしこジャパンよりも先に2010年U17女子W杯で、日本女子サッカー史上初めて世界大会の決勝に進んだのが、この世代です。なでしこフィーバー以前から2年前の大会の雪辱の思いが強いんです。もちろん勝つことを目指してはいますが、選手たちの目標は、大会後、新生なでしこジャパンで活躍すること。個人の技術、判断力がテーマになる大会だと思います」
――日本チームの注目選手は? 巷では「美人選手が多い」と評判にもなっているようですが……。
※参考リンク(
『なでしこ力』 佐々木監督が、強豪に育つまでの秘訣を明かす |
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ