努力は最小限でいい! 新入社員が活用するべきビジネスメソッド
ベストセラーシリーズ「死ぬかと思った」の著者でもある林雄司さんは、まさに「いかに努力をしないで済ますか」をテーマに社会人生活を送っているそうです。そんな林さんに、ビジネスシーンでよくある4つのシチュエーションに対して、効果的なメソッドを教えてもらいました。
(1)ミスをやらかした! どうやってお詫びすればいい?
お詫びの言葉は「申し訳ありません」「大変失礼しました」などパターンが決まっていてリアルに詫てる感じがしないんですよね。こういう固い言葉のなかに「ごめんなさい」を入れると生々しくなって効果的だと思います。たとえばこんな感じでどうでしょう。
「この度は大変失礼しました。大変ご迷惑をお掛けしたことを改めてお詫び申し上げます。ご、ごめんなさい!」
変換ミスで慌てているようすを演出する方法もあります。
「急いでお送りします」をあえて「急いでお送りsます」とすると、ほんとにバタバタしているんだなと思ってくれるでしょう。
忙しさゆえにミスをしてしまったということを伝えたい場合は、パソコンから送るメールの末尾にも「iPhoneから送信」と書いておくと、移動中に書いたメールのようになり多忙さを言外に伝えることができます。「iPhoneから送信」は単語登録しておくと便利です。
(2)仕事の場で会った人と、何を話せばいいのかわからない!
僕の上司に名刺1枚で10分は話を続けられる人がいました。その上司はまず、住所から最寄りの駅を推測してましたね。駅が分かったらその近くの有名店を言ってみせて、もし相手がその店に行ったことがあれば相手にしゃべらせる。なかったらそこの名物を紹介しつつ、近くにいいお店があるかどうかを聞く。
「あそこのロールキャベツが絶品なんですよ、昼からあれですけどビールにあうんですよね(笑)。でもあのへんならほかにもいいお店たくさんあるんじゃないですか。」という感じで。
相手との共通点を見つけて、相手の話を聞くという王道の会話術を、駅と飲み屋というわかりやすいところで実践していました。この方法なら話をスムーズに広げられるかもしれません。
ちなみにその上司は商談の最初の雑談はもりあげるけど、実務はほとんど何もしないという雰囲気作りのプロみたいな人でした。
(3)上司とのコミュニケーションの取り方がわからない!
上司は若い人の奇抜なアイデアを待っているものです。なんでもいいから奇抜なアイデアを話してみましょう。
「取引先を集めるセミナーで空中ブランコをしたい」
「社員食堂をメイドカフェにしたい」
「半ズボン出社デーを設けたい」
上司はたじろぎますが、ここで全否定すると心がせまいと思われるため、まずは「おれはそういうユーモアが嫌いじゃない」的なことを言うはずです。そうきたらしめたもの。
こんどは逆に、一見奇抜なアイデアだと思われるでしょうが、実はこういう狙いがあるのです、などと真面目な話をします。社内コミュニケーションの活性化やイノベーティブな雰囲気作りのためです、など。
最初のイメージとのギャップであなたの評価はきっとうなぎのぼりです。不良が子犬を拾ってるところを見て思わずキュンの法則です。
奇抜なことを言ってから、まじめに語る。これで上司とのコミュニケーションはばっちりです。
(4)会社の人に見られていると思うと、Twitterが書きにくい!
あなたのTwitterは会社の人が間違いなく見てます。だから会社の人の悪口やどろどろした不満を書くのはご法度です。怖いとか気持ち悪い人と思われてしまいます。上司にこいつ怖いなと思わせておくと仕事が少なくなって便利かもしれませんが、同僚のOLにまでそう思われるのは損ですよね。
会社の悪口を書きたくなったらFacebook に書いて「自分だけ公開」にしておくのがおすすめ。このまえ、僕の自分だけ公開のエントリーを眺めていたらひどい内容でした。
むかし「誰とは言わないが会社に不思議ちゃんみたいな男がいる」と書いたら、関係ない同僚から「僕のことですか?」と言われたことがあります。特定しないで書くと読んだ人が全員そう思ってしまうので、こういう書き方も避けたほうがいいです。
Twitterは常に朗らかなことを書いておきましょう。うんこの話とか実は誰も傷つけなくていいと思うんですよね。「うんこ踏んだ(4年ぶり3回め)」などウイットまじえてツイートしてみてはいかがでしょうか。
林さんの新書『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』(1080円、扶桑社刊)には、ここで紹介したものをはじめ、「憂鬱なプレゼンを乗り切るには」「アイデアを考えるには」など、77のメソッドが掲載されています。
一生懸命頑張らなくても、会社は意外とどうにかなるもの。どうも煮詰まったなーというとき読めば、肩の力が抜けて、リフレッシュして仕事できるかもしれません。
<取材・文/日刊SPA!取材班>
4月も半ばを過ぎました。意気揚々と入社した新社会人の皆さんも、そろそろ疲れが出始めたり、気がゆるんできた頃ではないでしょうか。でも、それを恥じることはありません。意識を高く持つのは立派なことですが、ずっと続けるのは精神的にも身体的にもつらいもの。手を抜けるところは手を抜き、最小限の努力で社会人生活を送ったほうが、長い目で見てずっと効率的。
人気ウェブサイト「デイリーポータルZ」の編集長であり、
『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』 インターネット界の奇才・林雄司が放つ“ゆるビジネス書" |
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