ひろゆき「若者は無礼というレッテルが世間でまかり通っている不思議」
― ひろゆきのネット炎上観察記 ―
【「マナーなきは中高年!」新聞投書でネット論争勃発】
朝日新聞に掲載された飲食店に勤務する女性の投書が話題だ。その内容は中高年のマナーの悪さを訴えるもので、「レジで言葉もなく投げるようにお金を置くのは中高年の男性ばかり」というもの。これにネット上では論争が勃発。「接客業で働いたが、中高年は横柄でタチが悪い」や「高齢化社会だから目立っているだけ」など賛否両論が巻き起こっている
◆若者は無礼というレッテルが世間でまかり通っている不思議
昭和の時代の小売商品の流通経路は、「商品開発→テレビ局にCMを流す→卸しに商品を扱ってもらう→全国の商店に配送してもらう」ってのが王道でした。となると、CM枠を押さえる広告代理店との関係値とか、商品を取り扱ってくれる卸しとか、大手量販店とかとのコネが重要だったりします。んで、一度コネができればあとは流れ作業でいいので、コネのある大人はなんもしなくても仕事ができる存在になれたのですね。
でも、’14年とかだと、「CMの商品だから買う」なんて呑気な人は高齢者ぐらいで、テレビCMを打ちまくったのに失敗する商品もあったりと、特定のユーザーに届かせるための口コミのアイデアとか、頭を使って買う人の気持ちをくんだ商品開発や販売経路を考えなきゃいけないのです。
となると、購買者に近くて体力のある若者のほうが優秀なことが多いんですけど、中高年は、若者は無礼で無能というレッテル張りに必死だし、中高年受けを狙っているマスコミも若者叩きをしてるなぁ、、、と思ったりするのですね。まぁ、ある程度偉くなったりすると現場の若者との接点が少なくなるのと、駄目な中年が若者を管理していたりするので、若者の優秀さをわからないってのもあるとは思いますけど。。。
っていうなかで、朝日新聞に投稿された中高年のマナーが話題になっています。ネットでは「クレーマーは大抵40代以降で、若い子はおどおどして慣れてない感じだけど、ほとんどが敬語だったり謙虚」とか、「若い人にもクズはいるけど、実際に店でキレて騒いでるのはおっさんおばさんばかり」とか言われています。
最近の若い人は空気を読むのが当たり前の、ちょっとでも変なことをするとすぐに変な噂が共有されたりするような世界で育ってきているわけで、良くも悪くも周りを気にしているほうだと思うんですよね。。。そういう意味でも中高年の方々は、マナーを直さなくても生きてこられたりしたんじゃないかと。。。
ってことで、「今の時代は若者のほうが優秀」と言い続けてるんですけど、世間にはなかなか浸透しないなぁ、、、と感じる今日このごろです。。。
※1.朝日新聞に投稿された中高年のマナー
話題になっているのは’14年11月14日付けの生活面「職場のホ・ン・ネ」への投稿。「牛丼店でアルバイトをしている」という40代の女性からのもので、「私の実感では、若い人は男女とも『ごちそうさまでした』と言ってくれます。レジで言葉もなく、投げるようにお金を置くのは、中高年の男性ばかりです」などといった内容だった
※2.最近の若い人は空気を読むのが当たり前の
俗にいう「K・Y」というやつのこと
※3.共有されたり
筆者いわく「LINEグループとか、SNSとか学校の裏サイトとか自分の知らないところで広められる」とのこと
※4.良くも悪くも周りを気にしている
あまりに周りを気にしすぎるがために、自ら行動を起こせなくなる若者が少なくなっているような気も……
【西村博之】
38歳。元(?)ニコニコの運営・管理人。元2ちゃんねるの管理人で、新2ちゃんねる『2ch.sc』の運営・管理人。「寒くなると、風邪をひくという年中行事を繰り返しているのですが、今年も例年通り風邪ひきそうな予感がするので、なるべく外に出ないようにひきこもっていようかと思っています……」
撮影/根田拓也西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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