衝撃&笑撃の悶絶「きたなトラン」に行ってきた!
きれいで美味しい店はある。汚くてマズい店もある。しかし、「汚くて美味しい店」はめったにお目にかかれない。そんな、味にすべての情熱を注ぎ込むあまり、お店の外観や内装には気が回らなくなったに違いない、汚いけど美味い店――「きたなトラン」。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の大人気コーナーが本になった。番組では毎回「ボロボロの看板の食堂」「ホコリにまみれた洋食屋」「油がぬらぬらの居酒屋」「お化け屋敷みたいなちゃんぽん店」……だけど食べたら絶品!という店が登場。本では、そんな衝撃映像のような店が50軒紹介されている。
早速、本を片手に「きたなトラン」をはしごしてきた。
※【フォトレポート】⇒https://nikkan-spa.jp/79877/_dsc1920-2
店内の様子や絶品料理の詳細を公開中!
◆ひさしはぐにゃっと曲がっているが、味はしっかりストレート!
まずは、学芸大学にある中国料理「味味」へ。店に到着するや、その外観に唖然! ひさしがぐにゃっと曲がっている……。入り口にどーんと室外機が置かれていてちょっと入りにくい……。店内は狭く、70度はあるだろう急な階段をのぼった2階の一角は倉庫みたいに荷物が山積み……。写真で見る以上にインパクトがある。
気を取り直して、肝心のメニューにトライ。オーダーしたのは麺類で一番人気という「ニララーメン」(800円)。これが絶品! 鶏ガラとネギ、ショウガで取ったスープにニラを山盛りに注いだもので、独特の酸味と甘味が口の中で絶妙にコラボして、味はしっかりしているのに食後はさっぱり。「飲んだあとの〆で食べにくるお客さんも多いよ」と言う大将の言葉も頷ける、ラーメンマニアにも呑兵衛にもたまらない逸品だ。定番メニューの「麻婆豆腐」(1600円)もいただいたが、山椒が効いていて、旨みと辛さが混然一体となって押し寄せる上質なお味だった。
◆“年中ボヤ騒ぎの店”で食す極上の宮崎地鶏
すっかり満足したその足で、渋谷にある宮崎地鶏専門店の「鳥金」へ。ニララーメンの興奮を一気に忘れさせる異様な外観に愕然。壁は黒くすすけて、換気口からは大量の煙がモクモクと。とてもここが渋谷とは思えない佇まいだ。店内ももちろん煙だらけ。しかし、この煙が旨さの秘密。新鮮地鶏にたっぷり脂がのっている証拠。早速、看板メニューの「地鶏もも身炭火焼」(大・1680円)をオーダー。弾力があり、噛めば噛むほど口の中に広がる旨みに昇天しそうになる。さらに付け合せの柚子コショウを混ぜると、また違った味わいを楽しめ、もう箸が止まらない! これだけ素材が良ければ、当然「地鶏の刺身」(630円)も気になる。これまた激ウマ! ニンニク醤油でいただくのだが、食感はバツグンで程よい甘みがなんとも官能的。ただ、煙は洋服についてしまうので、汚れてもいい格好で挑むべきだろう。
とまあ、2軒とも大満足! 人は外見で判断しちゃいけないが、店も外観で判断しちゃいけないと痛感した。
趣向を凝らした接待に、倦怠期のカップルのデートに、サプライズ合コンに……など、さまざまなシーンで重宝しそうな食のアミューズメントパーク「きたなトラン」。
みなさんも、本を参考に、ぜひ一度その扉を開いてみては?
― 『きたな美味い店 KITANATAURANT』 ―
壊れかけたオンボロの看板、斜めに傾いている外観、油まみれでベトベトの壁、散らかりまくった店内……でもメニューは絶品! とんねるずもうなった衝撃&笑激の「きたないけど美味い店」50軒を収録! ほか「平井アナのロケ日記」「きたな美味い店の発掘裏話」「Pele 写真館」などコラムも充実。番組ファン&グルメ待望の一冊です!
取材・文/日刊SPA!編集部
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