火災発生リスクが高まる「洗濯乾燥機の使い方」
―[使ってはいけない2015]―
◆油分を多く含んだ衣類を乾燥させると火災発生のリスク<洗濯乾燥機>
乾燥機で衣類を乾燥させていると、内部で発火し、突然脱衣所から煙が立ち上る――。製品評価技術基盤機構(NITE)によると、’06年度から’10年度の5年間にそうした事故が全国で161件発生している。そのうち1件では大きな火災に繋がり、2人が命を落としたという。
判明した事故原因でみると、乾燥機自体に問題があった場合と同様、利用者の誤使用や不注意によるとみなされるものが多い。なかでも目立つのが、油分を多量に含んだタオルや衣類が自然発火するというものだ。
機械油や食用油、アロマオイルなどを多量に含んだ衣類は、放置しておくと、空気中の酸素と油分が反応して酸化熱を発生させる。洗濯時に油分を取り切らないまま乾燥させると、発熱源を残したまま水分が飛ばされることになり、急激に火災のリスクが高まるのだ。NITEの担当者は、「油は150℃を超えると急激に酸化が進み、370℃で自然発火するといわれていますが、実証実験でもほぼ同様の条件で自然発火しました」と証言している。
前述の事故はアロマオイルを大量に使うエステ・マッサージ業界で多く発生しており、経済産業省は複数回にわたって業界に注意喚起を促している。
大量の油が染みた衣類は、洗い終わった後に重ねて放置せず、必ず天日干しして乾かすのが賢明だということだ!
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