「獺祭」や「十四代」ばかり頼むのは“ハリボテ日本酒通”
いまや世界中で人気の日本酒。このジャンルには「通」が跋扈し、彼らの中で常識レベルの用語が存在する。
「獺祭とか十四代とかプレミア価格の日本酒ばかり頼むのはハリボテ日本酒通。山田錦派なのか雄町派なのか酒造好適米の好みだとか磨き加減(精米歩合)くらい日本酒好きを自任するなら知っててほしい」(32歳・CA)となかなか厳しい。
かと言って「『(精米歩合)60%以上は凡庸な味だね』とか言う人はちょっと……。今のトレンドは80%とか、数字の低い酒だし」(44歳・公務員)とか、「『酵母』について語れないと。米の品種云々同様、酒の味や香りを左右するからね」(37歳・金融)となるともはや楽しく飲む気分じゃなくなる気が。
「酔えればいい」なんて呑気なことを言ってたら、バカにされるんですかねぇ。悪酔いしそう!?
<知ってて当然指数>
(A)山田錦
日本酒の原料「酒造好適米」の最高峰。同じ山田錦でも栽培地によって性質が異なり「兵庫県東条産」の山田錦が最も上質とされる。
(B)精米歩合80%
従来、精米歩合の数字が高いと「雑味がある=まずい」とされてきたが、酒造技術が進化して今や「80%以上の酒がうまい」時代に。
(C)オマチスト
酒米の「雄町」で造った酒を偏愛する人のこと。巷で「山田錦」の酒がありがたがられるなか、“通の中の通”を自認する(!?)人多し。
(D)清酒酵母
酵母はアルコール発酵を促す微生物で多くの種類がある。「協会系」と「県開発系」に大別され、それぞれ味と香りに特徴がある。
(E)カプロン系、酢イソ系
いずれも酵母が生成する香り成分。前者が「カプロン酸エチル=洋梨のような香り」で後者は「酢酸イソアミル=バナナのような香り」。
※「知ってて当然指数」は専門家、及びマニアの方々数十人の聞き取り調査により算出……(A)知らないとバカにされるレベル (B)知ってて当然なレベル (C)けっこう通じているレベル (D)業界マニアと言っていいレベル (E)なぜそこまで知っている?
― マニア間では“知ってて当然な”用語の基礎知識【7】 ―
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