マルチリンガルの天才が語った「英語学習法」とは?
昨年、ネットで話題になった動画に「17歳で20か国語以上を習得した天才青年のスピーチ」というものがある。話し手はアメリカの高校生、ティム・ドナー君。幼い頃から子役として活躍していたティム君は、当時から「モノマネ」が得意だったという。他言語を習得するのもその延長線上にあったとか(このあたりは会話教師リン・テリー先生の「丸暗記」論に通じる)。
スピーチの中でティム君が紹介していたのが、ローマの哲学者・キケロによる記憶術にインスパイアされた学習法。それによると「空間」には「記憶」を喚起する作用があるという。
誰にでもありありと脳内に再生できる空間がいくつかあるはずだ。その空間の中のスポットごとに、覚えたい言葉を当てはめる。想像の中で空間を歩きながら、その言葉を再生していくのだ。例えば、書店の前では「本を読む」、噴水の前では「水を飲む」といった具合である。
このような「対話形式」の学習は、記憶を助けてくれるとティム君は言う。実際に使う場面でポンと適切なフレーズが出てくるのが理想だが、その「場面」を「空間」に置き換えてイメージトレーニングをする――という発想だ。天才青年のお言葉はなかなか奥が深い。
取材・文/SPA!「やりなおし英語」班
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