更新日:2020年09月11日 16:34
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秋冬にお金をかけずに「おしゃれに見せる」3つの方法

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第44回目をよろしくお願いします。  秋冬に洋服を新調しようとすると、お金がすっ飛びます。コートにニットにマフラー……秋冬のアパレル業界はここぞとばかりに顧客からお金を搾取しようとします。そこで今回はなるべくお金をかけずに秋冬を乗り切るヒントを3つお教えしましょう。 ▼その①「勝負服は1コーデで十分!」
メンズファッションバイヤーのMB氏

メンズファッションバイヤーのMB氏。「『オシャレに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 多くの消費者は「同じものばかり着ていると思われるのでは?」と、洋服のバリエーションを増やそうとします。多くのサラリーマンにとって街着は土日だけ着るものです。休日すべて外出したとしても、せいぜい10日やそこらです。そこまで「バリエーション」を求める必要があるのでしょうか?  また、バリエーションを増やすほど「大して気に入っていないコーディネート」を着るはめになります。「一番のお気に入りコーディネート」があなたを100%美しく見せるものだとすると……二番手、三番手のコーディネートはあなたの魅力を8割、7割ほどしか発揮できていない可能性があります。バリエーションを増やすことは結構ですが、バリエーションをつくればつくるほどあなたの魅力を損っている可能性を意識しなければなりません。  意外かもしれませんが、おしゃれな人はいつも同じような服ばかり着ています。周りにいるおしゃれな人を想像してみてください。いつもスタイルが決まっている人が多くありませんか? それは「自分をおしゃれに見せたい」という気持ちが強いからにほかなりません。妥協したくない、いつも100%でありたい、と思うからこそ、「そのシーズンで一番カッコいいスタイル」をついつい何度も着てしまうのです。 「ニットは3、4枚なくちゃ……」「アウターは1枚じゃ困るよな……」と思うかもしれませんが、ニットなんて平日クリーニングに出せば土曜の朝に受け取れますし、アウターはストールなどの小物で表情をいくらでも変えられます。「バリエーション」よりも「最強の組み合わせを一つ」持つほうが、お金もかからないうえに、「おしゃれに見せる」ことができるのです。 ▼その②「10~20代向けの格安ショップで購入」  イオンモールなどに入っている格安店の前を通ると「おっ意外といけるかも……だけど、どう見てもオレ浮いているよな……」と及び腰になってしまう30代以上の男性は多いでしょう。私もそうなのですが、まったく心配しなくてOKです。  よほどデザインが入っているものならともかく、おおむねベーシックな洋服に「若い人向け」も「中年向け」もありません。シンプルな細身パンツ、無地のニットなど形がよくて安ければ若い人が着ようが中年男性が着ようが関係ありません。  それに逆をいえば「中年向け」の洋服はやたらと質を重視して値段がいたずらに高いものばかり。「年をとったからいいものを」「一生着られるいいものを」とメーカーは考えているのかもしれませんが、大きなお世話です。富豪じゃないので、いいものは「たまに」で十分。安くて使えるものを当たり前のように使うべきです。  たとえば、レイジブルーなど10代、20代向けの格安ショップであっても、目を見張る良品は多くあります。というのも、男性は年をとればとるほどおしゃれの需要が減ってしまうので、市場規模は10代20代が一番大きく、つまり、格安な良品は規模が大きい「若者向け市場」に生まれやすいのです。  もし仮に、お店に入りにくいのであれば通販を活用しましょう。今の通販(ZOZOTOWNなど)はほぼ返品可能です。送料すら負担してくれるところもあります。送料が数百円程度であれば、買い物に行く交通費程度の負担にしかなりません。試着感覚でガンガン注文して、気に入らなかったらガンガン返品すればいいのです。 ▼その③「お直しを活用する」  自分の手持ちの服で「これは形がちょっと古いかなあ……」「もうちょっと着丈が短ければなあ……」と思うものありませんか? そういったものをお直し屋さんで少しいじるだけでも印象は激変します。たとえば、手持ちのスラックスやパンツであれば「裾を1、2cm」詰めるだけでシルエットは大きく変わり、今っぽくなります。
見慣れたリーバイスのGジャンも細みにお直しすると見違えます

見慣れたリーバイスのGジャンも細みにお直しすると見違えます

 ジャケットやブルゾンなら「袖を1、2cm」細くするだけでも急にカッコよく見えます。一番簡単なのは「お気に入りの洋服」と「直したい洋服」を一緒にお直し屋さんに持ち込んで、「この形が気に入っているので、これに近く直してみてください」と伝えることです。見本を提示することでお直し屋さんに具体的にイメージさせることができるので話が早いです。1000~2000円から印象を変えることもできるのでぜひ一度お直し屋さんに相談に行ってみてください。慣れると最小限のお金で最大限の満足を得られます。  いかがでしたでしょうか、お金を使わずに秋冬を乗り切る3つのヒント。ちなみに私が配信するメールマガジン「現役メンズバイヤーが伝える洋服の着こなし&コーディネート診断」ではユニクロでおしゃれになる企画「ファストファッション・マストバイ」なども記載しています。そちらもお金をなるべく使わずにおしゃれになる手法です。興味があればぜひご登録を。10月8日(木)には、新刊『最速でおしゃれに見せる方法』の発売記念トーク&サイン会を開催いたしますので、こちらもどうそよろしくお願いします!<文/MB>
MB
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag

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