暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる(第2回)

北朝鮮の動向等を伝える韓国の英字紙

北朝鮮の動向等を伝える韓国の英字紙

度重なるミサイル発射


 5月29日早朝、北朝鮮はまたしても弾道ミサイルを発射した。今年になって9回目。ミサイルは日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したという。

 折しも、イタリアで開かれていた主要国首脳会議の首脳宣言が、北朝鮮を「新たな段階の脅威」と位置付け、圧力強化を確認して閉幕した直後である。まるでそうした動きをあざ笑うかのような挑発行為だ。

 アメリカも原子力空母「カール・ビンソン」に加えて「ロナルド・レーガン」、さらには「ニミッツ」を朝鮮半島周辺(西太平洋)に派遣し、空母3隻態勢でさらなる圧力を加える布陣をとるという。

 アメリカは、トランプ大統領のロシアゲート疑惑に関する報道が過熱している。隣国韓国は、「親北」とされる文在寅(ムン・ジェイン)が大統領になったばかりでその統率力は未知数である。日本はといえば、元文部科学省事務次官の会見を受けて、またぞろ「加計学園疑惑」の追及が始まった。

 北朝鮮の現実の脅威に対し、「日・米・韓の緊密な連携」がおろそかにならないことを願う。

第二次朝鮮戦争勃発の可能性は


 宮崎正弘著『金正恩の核ミサイル――暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる』(育鵬社)が6月2日に発売される。

 その中に、細川内閣~羽田内閣時(1993~1994年)に起きた北朝鮮危機の際、羽田内閣で官房長官を務めていた熊谷弘氏が当時の状況を語ったインタビュー(『日本経済新聞』電子版2012年4月12日)を紹介している。その概略は以下のとおりだ。

 熊谷氏によれば、当時の米国クリントン政権は、北朝鮮の核関連施設を爆撃する計画を立案し、日本政府にも危機感を共有することを求めてきたという。

 熊谷氏は、現実の危機に直面し、現行法でできる限り米国を支援するため、憲法解釈を変え、集団的自衛権の行使に踏み切る覚悟をしたという。ところがその結論を出そうとしていた矢先、米国からのプレッシャーが急に緩んだという。半年後にわかったのは、米国が空爆をした場合、北朝鮮の反撃で60万人の死者が出るというシミュレーションが出たため、クリントンが空爆計画を断念したということだったという。

 現在、安倍政権がトランプ政権とどのようなやりとりをしているのか、知る由もないが、状況は当時を上回る危機に直面しているのは確かである。

 目の前の危機に、日本は適切に対応できるのだろうか。

「本書は北朝鮮の軍事危機を多角的に論じるために、米国の分析、北朝鮮の現状、韓国の思惑、そして中国はどう出るか、ロシアは介入してくるか、そのうえで日本はどうするかという章立てにし、総合的な見地から情勢を分析したものである」(宮崎正弘著『金正恩の核ミサイル――暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる』プロローグより)

 今日の北朝鮮危機に備える1冊として活用願いたい。

(文責=育鵬社編集部)

金正恩の核ミサイル 暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる

北朝鮮は何をしようとしているのか? そしてどうなるのか? 北朝鮮の今後、国際社会、日本の今後を占う。




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