「アイアムアヒーロー」の花沢健吾による新連載「アンダーニンジャ」が『週刊ヤングマガジン』(2018年7月23日発売号)で開始!
三重大学国際忍者研究センターのパンフレット
第2回国際忍者学会チラシ
発表資料「佐賀藩における忍者 」深川直也
筆者も研究発表をした
史実に残る、幕末まで一人生き残った日本最後の忍びが、動乱の世を舞台に様々な極秘任務に挑む、痛快シノビ活劇「シノビノ」。
忍者ブームに乗じて佐賀県で第2回国際忍者学会が開催!
「アイアムアヒーロー」の漫画家・花沢健吾の新連載も忍者! 忍者ブームの到来
ここ数年、映画、マンガ、小説、ゲームのコンテンツ分野では、「忍者ブーム」が起きている。日本だけでなく海外でも新作が続々と作られ、これまでにない新しいイメージの忍者が生み出されてきた。つまり忍者は今、一番旬のコンテンツになっているというわけだ。 たとえばコンビニに並んでいる雑誌で忍者を扱っているマンガを探してみる。 ◆『週刊少年サンデー』(小学館)の「シノビノ」 ◆『週刊少年ジャンプ』(集英社)の「BORUTO-ボルト–NARUTO NEXT GENERATIONS-」 ◆『月刊ヒーローズ』(小学館クリエイティブ)の「さすがの猿飛G(グローバル)」 ◆『週刊ヤングマガジン』(講談社)では花沢健吾の新連載「アンダーニンジャ」 等々、マンガの世界でも忍者ブームが起きているのがわかるだろう。「アイアムアヒーロー」の花沢健吾による新連載「アンダーニンジャ」が『週刊ヤングマガジン』(2018年7月23日発売号)で開始!
大学に全国初の「忍者・忍術学講座」が設立! 進む忍者研究
さらに、これまでは学問の対象とならなかった忍者について、新しい資料が次々と発見され、「忍者学」の体系化が必要とされるようになった。歴史的観点から忍者をとらえる文系的研究にとどまらず、今では忍者が呼吸法を行なっている際の脳波の研究、忍者屋敷の建築学的考察、忍者が用いた薬草・毒物の薬学的研究など、理系の分野での研究も進んできた。こうして忍者の研究は、学問の壁を超えた学際研究にぴったりのテーマであることが少しずつ認知されつつある。 今、地方の国立大学は少子化時代の流れの中で厳しい生き残り競争にさらされている。そこで、他の大学との差別化を図るために、地域研究のテーマとして忍者を取り上げたのが、伊賀市を擁する三重県にある三重大学だ。 ここには全国初の「忍者・忍術学講座」が設置されて、忍者研究の最新情報を知ることができる。さらに専門的研究の拠点として「国際忍者研究センター」が設立されて、ここの研究員が学会運営の主要な担い手となっている。三重大学国際忍者研究センターのパンフレット
全国各地で発見! 新たな忍者の足跡(そくせき)
忍者が活躍した場所と言ったらどこを思い浮かべるかな。まず有名ブランドの三重県伊賀市、滋賀県甲賀市ははずせない。忍者に詳しい人なら、風魔忍群の発祥地小田原市、真田忍群で有名な信州上田市、黒脛巾組(くろはばきぐみ)で名を馳せた宮城県仙台市、僧兵根来衆、柳生の庄、鉄砲集団の雑賀衆などで有名な和歌山県などが出てくるだろう。 ところが最近の忍者学の発達により、今までほとんど注目されてこなかった地域にも光が当たり始めたのだ。アカデミズムの基本はまず一次資料の発見から始まる。近年、戦国時代から明治の初めまでに各地で忍者が活動した記録が次々に発見されている。 青森県の弘前藩では早道之者(はやみちのもの)という忍者の名簿や活動記録が発見された。福井県の県立図書館の資料からは、お抱え忍者の給与台帳が見つかっている。長野県では松本藩お抱えの芥川(あくたがわ)忍者の古文書が大量に見つかった。群馬県では沼田藩に仕えた真田忍者の活躍記録が残っている。 まだまだある。島根県では松江藩の城下町の地図から、伊賀者が居住した地域が特定されたといって話題になった。徳川御三家の一つ尾張藩では、200人以上の甲賀者を雇い入れたという記録が明らかになった。また大阪府にあった小藩の岸和田藩では50人、岡山県の岡山藩で10人、赤穂藩で5人というように、藩の石高には似つかわしくないほど多くの忍者が雇用されていたようだ。 私の住む熊本藩ではどうか? 熊本は江戸時代、全国で四番目の石高を持つ大藩だったが、藩主は加藤家、細川家という外様大名だったので、幕府の監視も相当強かったに違いない。改易の口実を与えないためにも熊本藩にも相当数の忍者が雇用されていたことは確かである。現在、各地いろんな資料に当たって忍者の足跡を探っているところだ。 熊本には伊賀にルーツを持つ大江家の兵法を基盤とした大江流、宗教上のルーツを持つ八幡流(はちまんりゅう)の二つの忍術の流派が伝承されていると言われているが、本格的な研究はこれからである。今後は国際忍者学会の協力を得ながら、熊本も忍者の聖地に育て上げようと思っている。なぜ佐賀県で開催!? 第2回国際忍者学会
2018年9月8日、佐賀県嬉野市において第2回国際忍者学会が開催され、私も研究発表をしてきた。それにしてもなぜ佐賀県で開かれたのか? もちろん理由がある。第2回国際忍者学会チラシ
発表資料「佐賀藩における忍者 」深川直也
幕末にも忍者はいた!
その後、今回の研究発表のテーマ「幕末の忍者」に合わせて二つの発表が行われた。一つは「弘前藩――藩の運命忍びに託す」というタイトルで青森大学の清川繁人氏が行った、「早道之者」と呼ばれた弘前藩の忍者についての発表だった。 そしてもう一つが、私が発表した「新感覚忍者マンガ『シノビノ』の実験的試み」である。忍者学会では史実としての忍者の足跡を探すというテーマの他に、歌舞伎、小説、講談、映画、アニメ、ゲーム、マンガなどに登場する忍者の世界の研究も重要なテーマとなっている。そこで、実際にはほとんど活躍の機会がなかった幕末期の忍者は、マンガの中ではどのように表現されているのかについての発表を行った。筆者も研究発表をした
史実に残る、幕末まで一人生き残った日本最後の忍びが、動乱の世を舞台に様々な極秘任務に挑む、痛快シノビ活劇「シノビノ」。
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