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磯丸水産・創業者「オープン直前までスペインバルをやる予定だった」――知られざる成功秘話を明かす

 駅前の一等地に数多く出店し、24時間営業で深夜早朝を問わず賑わっているいる磯丸水産。いま、“水産ブーム”と言っていいほど「○○水産」と看板を掲げた浜焼きスタイルの居酒屋が急増しているが、このブームを巻き起こしたのは間違いなく磯丸水産であろう。この磯丸水産の生みの親である寒川良作氏はなぜ、たった1軒の店舗から、従業員3000人を抱える上場企業にまで成長させることができたのか? 気鋭の起業家の知られざるサクセスストーリーを追った。 寒川良作――’09年2月に寒川さんがオープンした居酒屋・磯丸水産以来、昨今同じような“海の家”をモチーフにした浜焼きの店が増えていますね。まず、磯丸水産の開業のきっかけから教えてください。 寒川:磯丸水産の1号店は吉祥寺にオープンしているんですが、実は開店数か月前まではスペインバルをやる予定だったんですよ。 ――なぜ急に予定変更を? 寒川:’08年9月に起きたリーマン・ショックが原因です。未曾有の経済危機を目前にしたとき、今後はバルよりももっと低価格の大衆店にニーズが集まるのではないか、と思ったんです。 ――時代の変わり目を感じたからこそ、急遽の業態変更だった、と。 寒川:ただ、数か月間でゼロから新業態を生み出すのは難しいと思ったので、既存の流行している飲食店を回ってリサーチを繰り返しました。その末にたどり着いたのが“海の家”がコンセプトの飲食店だったんです。 ――海の家に目をつけた理由は? 寒川:私自身がサーファーでよく海に行くのですが、そのたびに「最近、海の家がはやっているな」という印象を持っていました。その海の家を都内に持ってきたら面白いのではないかと思ったんです。当時、ほかにも海の家業態の店はいくつかあったので、その類似店舗を徹底的に研究しましたね。「いい」と思ったビジネスを徹底的に研究し、強み・弱みを把握し、問題点を改善していくことで自社のオリジナリティを持った新サービスが生み出せると思うんです。
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磯丸水産ならではの強みとは?
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表紙の人/ 永尾まりや

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