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3月末でクビの東電「でんこちゃん」、再就職のあてなし

でんこ

でんこちゃんのアスキーアート

 東京電力のCMで「電気を大切にね!」とPRしていた内田春菊作のキャラクター、でんこちゃん。3・11以降、まったく見かけないでんこちゃんだが、2012年3月末をもってリストラが決定している。キャラクター契約の期限が3月末に来るが、契約更新しないのだという。  キャラクターの中には、役目を終えても別のミッションを与えられて生き延びるものもある。もしやと思って東電に聞いてみたら「(リストラは)合理化のためにはやむをえず、今後とも使う見込みはありません」(東電広報)とのこと。どうやら、でんこちゃんは完全消滅するようである。  でんこちゃん(本名・分電でんこ)は、1987年から東電のパンフレットやTVCMに登場していた。電気をつけっぱなしにしていると、でんこちゃんが「じゃん!」と登場して、「電気を大切ね!」とか「電気と仲良くね!」とのたまう。童顔だが人妻で、夫の分電盤太をはじめ、家族・親戚もキャラクターになっていた。  3・11以降、ネット上ではアスキーアートや、電マ(バイブレーター)に震えるエロイラストになったり、はたまた反原発集会の看板で「命を大切にね!」と訴えるなど、別の意味で活躍していたが、次第に忘れられていくのだろう。  11年11月、電気料金制度を見直す経済産業省の有識者会議は、「広告費など、発電に直接関係ないコストを電気料金に転嫁するのを認めない」という方針を出した。つまり、いままでキャラクター料やCM代は電気料金に乗っていたわけだし、「節電のCMなど必要なのか?要はマスコミ対策ではないのか?」という批判もあり、でんこちゃんのリストラやむなし、と言わざるを得ない。  思い起こせば、ほかにも役目を終えたキャラクターはいる。地デジを推進する鹿「地デジカ」、平成遷都1300年事業の「せんとくん」、愛知万博の「モリゾー&キッコロ」……。彼らはいま、いかがお過ごしか? 週刊SPA!3/27発売号の特集「役目を終えた<あのキャラ>の今」では、彼らのその後を追った。意外に、新天地で活躍しているキャラクターもいるのであった。<文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!4/3号(3/27発売)

表紙の人/芹那

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