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飲食チェーンのバイト不足、原因の一端はクレーマー

 すき家やワタミなど、いわゆる“ブラック企業”の烙印を押された飲食チェーンは従業員不足に泣いている。その原因はもちろんブラックな労働環境などさまざまな要因が考えられる。しかし、中にはド底辺クレーマーに辟易して辞めていく店員も少なくない。 ◆非常識で理不尽なクレーマーに嫌気が差し、仕事を辞める! 従業員不足に泣く企業、一因にはクレーマーの存在も 多くのサービス業が危機的人材不足だと報じられるなか、当の従業員たちに意見を聞くと、意外な返答が返って来た。会社への不満以前に、客のクレームが理不尽すぎてやってられないと言うのだ。そんな悲鳴を上げるのは、デフレ経済下で成長してきた飲食・小売りチェーンの従業員たちばかりだ。  企業のクレーム処理に詳しい関根眞一氏は言う。 「モノやサービスが安く手に入る環境が当たり前になると、『安いからこんなもんか』が通用しなくなり、顧客は不満を持つようになる。私は『ロー(LOW)クレーマー』と名付けましたが、こうした現象がいつか出現すると以前から予想していました」  実際、現役の従業員から漏れ出る客からのクレームは、想像を絶する理不尽さ。 「とにかくすき家の客は『待てない』。入店後の対応や会計が30秒遅れただけでも怒鳴られ、店員呼び出しベルを連打する。何度も呼び出して『あと何分何秒で出ます?』とか、もはや嫌がらせですよ。ベル連打がなければもう少し早く提供できるのに……というのは『すき家クルーあるある』ですよ」(すき家店員♂・34歳) 「朝からビールを飲んでいた中年男性は『冷えていなかったから無料にしろ』って言うし、『このメニュー、この間までキャンペーンで安かったから同じ値段にしろ』とか。ドリンクバーだけ頼んで弁当食ってる人もいるし、毎回、滅入ります」(ガスト店員♀・24歳)  週刊SPA!6月17日発売号「[ド底辺クレーマー]がサービス産業を滅ぼす!」では、飲食に限らずさまざまな業種における「ド底辺クレーマー」の実態、さらにそうしたクレーマーの氾濫を生み出す雇用企業側の問題点などについてリポートしている。 <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信社>
週刊SPA!6/24号(6/17発売)

表紙の人/二宮和也

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