なぜ日本車は「ダウンサイジングターボ」で出遅れているのか?【後編】
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
ハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池車などの研究では、世界をリードしている日本の自動車産業ですが、世界の主流はガソリンエンジン車。10数年後も、それは変わらないとの予測が立っております。そんなガソリンエンジン車の世界的なトレンドは、繰り返しになりますがダウンサイジングターボ。今回は、その最高峰の怪物マシン2台を比べてみました
MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=撮影 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆ダウンサイジングターボの技術をもっと磨かないと世界に取り残される!!
⇒【前編】はコチラ
K:AMGの360馬力は、RCZ-Rよりもっと凄かったです。ATだったんで僕も堪能できました。
MJ:パワーも凄いけど、音も凄いよね。「ブヒブヒッ!」ってイボイノシシみたいに吠えまくって。
K:「このクルマは無敵だ!」って思いました。東名で後ろからGT-Rに迫られた時も、これなら勝てそうな気がして、ブッちぎりました。
MJ:マジで!?
K:凡人がこういうクルマに乗ると、人格が変わっちゃって危ないです……。家に帰って激安アルファ147に乗って、心を清めます。
MJ:そうしたほうがいいよ(笑)。まあ、ここまで速いクルマは一般人には全然いらないけどさ。プジョーもAMGも、大パワーを出すためのデカいタービンでもすばやく回す技術があって、しかもフツーに走る限りは燃費もいい。高速巡航じゃ、RCZ-Rがリッター18km、AMGもリッター15kmくらい出たからね。
K:衝撃の低燃費でした。
MJ:ガソリンエンジン技術で、日本はヨーロッパにかなりの差をつけられている。それを我々一般国民も認識しないとイカンのだよ!
【結論】
同じ2000ccターボで、レクサスNXは238馬力、A45AMGは360馬力。馬力の差は、そっくりそのまま技術力の差だと思わねばならない。日本自動車産業の奮起を待つ!それにしてもこの2台、バケモノでした
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