【モーニング娘。’14】ポスト道重のカギを握るのは“まーどぅー”だ
10/28発売の「週刊SPA!」でも表紙を飾ったモーニング娘。’14。ここ数年、さまざまなメディアで「モーニング娘。再ブレイク!」と取り上げられる機会が増えてきた。だが実は今、彼女たちは大きな転換期を迎えている。11月26日の横浜アリーナ公演をもって、8代目リーダー・道重さゆみがグループを去るからだ。
抜群の知名度と人気に加え、アイドル界屈指のカリスマ性を持つ道重の卒業である。もちろんグループに与えるダメージは決して少なくないだろう。だが同時に、メンバーにとっては大きく飛躍するチャンスであるともいえる。では、ポスト道重体制下で次に飛び出すのはどのメンバーなのか? アイドルに詳しいライターの小野田衛氏が解説する。
「吉川晃司以来の“広島の麒麟児”と謳われるエースの鞘師里保、リーダー就任が有力視されるサブリーダーの譜久村聖に飯窪春菜、先日放送された『未来シアター』(日本テレビ系列)でも大フィーチャーされた押し出しが強いキャラの生田衣梨奈……。最近になって新加入した12期には、帰国子女で英語ペラペラの野中美希や、フィギュアスケート経験者で高橋大輔選手や織田信成選手と練習していた尾形春水といった逸材もいる。道重さゆみを除いても、現メンバーは12人。こうなってくると、熱心なファンならいざ知らず、多くの人は誰に注目していいのか混乱するでしょうね」
事実、Twitter上では「#道重以外知らないは時代遅れです」というハッシュタグとともに、大量の推しメン写真が貼りつけられている。その様子は完全にカオス状態。ファンにとってもまた、ポスト道重体制の勢力地図は読めないところなのである。
そんな中、「今後は“まーどぅー”に注目です!」と語るのは、アイドル誌『Top Yell』の吉野耕二氏。まーどぅーとは、“まーちゃん”こと佐藤優樹と“くどぅー”こと工藤遥のコンビ名。二人が同誌で連載していた『まーちゃんくどぅーのハロプロ先輩探訪団』が、先日出版された。まーどぅーがハロー!プロジェクトの先輩たちを1人ずつ訪問し、魅力を抉り出すという異色のインタビュー集である。吉野氏が続ける。
「工藤さん最大の武器は、ズバリ言ってルックス。呆れるほどの美少女ぶりが大きな話題を呼んでいます。最近はモーニング娘。’14のテレビ露出も増えてきましたが、そのたびに“誰なんだ、あの美少女は!”とネット上で話題が持ちきりになる。また、カメラマンやスタイリストなどグラビア関係者の評判も、すこぶるいい。いわば“見つかった”状態になりつつあるのです」
工藤のすごみは、可愛さだけでは収まらない。抜群のコメント能力も、目の肥えたアイドルファンから絶賛されている。なにせ群雄割拠するアイドルシーンに対して、「アイドル戦国時代とか言ってるけど、結局、この時代をスタートさせたのはモーニング娘。なんですよ!」と吐き捨てた過去を持っているのだ(当時、小6)。ハスキーボイスで「ガハハ!」と豪快に笑い飛ばす、甘いマスクの美少女。まさにマイクを手にした狂犬だ。このギャップに中毒者が続出しているのも頷ける話である。ズバ抜けたルックスとスポークスマンとしての使命感という2点において、工藤が道重の正統継承者となるのも時間の問題かもしれない。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=739228
一方、工藤の相方である佐藤は完全なる鬼才。「ハロプロの最終兵器」と呼ばれるだけあって、突拍子もないエピソードには事欠かない。
「どのグループにも必ず一人はいるような不思議ちゃんキャラ。そういったコたちが束になっても、到底、佐藤さんには敵わないでしょうね。とにかく何から何まで規格外すぎますよ」(吉野氏)
日本語が少し苦手な佐藤の摩訶不思議な言語センスは、「モーニング娘。’14 天気組オフィシャルブログ」でも確認可能だろう。このあたりの事情について、小野田氏が補足する。
「彼女のご両親は日本在住の日本人なのですが、英語教育に熱心で、幼少期は日本語を話さずに育てられたそうです。ただし今ではその英語もほとんど忘れてしまい、まーちゃん語としか言いようがない独自の表現を編み出したのです(笑)。ピアノ、乗馬、バレエ、ドラムなどの腕前は完全に趣味の範囲を超えているし、絶対音感の持ち主でもある。日本型の詰め込み教育では生まれないタイプの天才ですね」
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=739229
前述した『まーちゃんくどぅーのハロプロ先輩探訪団』の中でも、佐藤は先輩たちに対して奇怪な質問を連発。なぜか毎回必ず尋ねる「好きな木はなんですか?」をはじめとして、「好きなコップの色は何色ですか?」、「好きなヒゲはどんな感じのヒゲですか?」、「好きな窓はなんですか?」、「好きな魚はなんですか?」などと質問攻めにして、タジタジにしていくのだ。また、それを慌ててフォローするしっかり者の工藤が実に微笑ましい。
同書で取り上げられている先輩は、来年春で無期限の活動休止を発表しているBerryz工房の7名に加え、℃-uteの5名、すでにハロプロを卒業した真野恵里菜、スマイレージの初期メンバー2名。それに単行本特別収録として、フォーメーションダンスの生みの親である振付師のYOSHIKO先生や、先代リーダーの新垣里沙、そして最後に道重さゆみも登場する。インタビュアーがハロプロ最年少(当時)の2人とあって、先輩たちも普段は見せない本音をこぼすことがしばしば。ハロプロ入門書としても、教科書的な役割を果たすことだろう。
ここからさらに大暴れすることが予想されるまーどぅーコンビに注目したいところだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/高橋定敬>
●『まーちゃんくどぅーのハロプロ先輩探訪団』
(工藤 遥、佐藤優樹・著 竹書房 本体1300円+税)
モーニング娘。’14のでこぼこコンビがハロプロの先輩たちに突撃取材。「好きな木はなんですか?」との佐藤記者の質問に周囲が慌てるようなバカバカしいトークが中心ながら、考えさせられる話や心に沁みるエピソードが満載
【工藤遥】
くどう・はるか 1999年10月27日生まれ。埼玉県出身。2010年にハロプロエッグに加入し、2011年に行われた「モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション」にて見事合格。小学校6年生にして、モーニング娘。入りを果たす
【佐藤優樹】
さとう・まさき 1999年5月7日生まれ。北海道出身。2011年に行われた「モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション」にて一般から参加し合格。小学校6年生にてモーニング娘。入りを果たす
『まーちゃんくどぅーのハロプロ先輩探訪団』 モーニング娘。’14のでこぼこコンビがハロプロの先輩たちに突撃取材!先輩たちも心配していた衝撃の連載がついに単行本化!! |
『週刊SPA!11/4・11合併号(10/28発売)』 表紙の人/モーニング娘。’14 電子雑誌版も発売中! 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
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