政府はなぜ“ダムがない清流”最上小国川にダムを建設しようとするのか?

計画から40~50年たつのにまだ完成していない“亡霊”のようなダム建設計画。眠っていたそれらの計画が「アベノミクス」の名のもとに復活、急激に推し進められている!!

⇒【前編】「不要ダム建設」が安倍政権のもとで続々復活中
http://nikkan-spa.jp/769247


◆ダム建設の補償金は1人あたり1000円

最上小国川ダム

最上小国川ダム(山形県最上町)

 年間3万人もの鮎釣り客で賑う最上小国川(山形県)にダム建設計画が持ち上がったのは、20年以上も前のこと。建設予定の“穴あきダム”は「環境に影響ない」と県は主張する。それに対して、草島進一・山形県議(緑の党)は「あまりに非科学的。同じ穴あき式の益田川ダム(島根県)でも大量のヘドロが確認されています」と反論。「そもそもここに大勢の人が全国から集まるのは、“ダムがない清流”だから。その最大の理由を潰せば地域産業は衰退してしまいます」と憤りを隠さない。

 主目的である洪水対策も、「堤防で守られた内側で水があふれる都市部の“内水氾濫”が問題であって、川があふれる“越流氾濫”ではないので、ダムでの治水は効果がありません」(草島氏)。

 近畿大学の研究によれば、鮎による流域への経済効果は年間22億円。ダムができれば年10億円もの損失になると計算されている。地元漁協に払われる予定の補償金は113万円。組合員数は約1100人なので、1人あたり1000円ほどにしかならない。

最上小国川

最上小国川には、全国から鮎釣り客が訪れる。「ダムがない川というのは“ブランド”なんですよ。それを自らぶっ壊すなんて、いったい何を考えているのか」(草島氏)

 民主党政権が誕生した’09年、政府は「コンクリートから人へ」のかけ声のもと、大型公共事業を再評価する姿勢を見せた。だが、すぐに変節する。象徴的なのが八ッ場ダムのケースだ。公約で中止を掲げるも、’11年に当時の前田国交相は建設再開を表明。安倍政権に代わった’13年度の予算では約87億5000万円の予算が付き、ついに’15年1月から基礎掘削工事が始まる予定だ。

 水源開発問題全国連絡会・共同代表の嶋津暉之さんはこう語る。

八ッ場ダム

八ッ場ダム(群馬県長野原町)

「八ッ場ダムの目的は利水と治水ですが、どちらも机上の計算。水道の供給実績は右肩下がりだし、関東圏の洪水も現在は“内水氾濫”です。無意味な事業に、付帯工事も合わせて六千数百億円ものお金がつぎ込まれようとしています。有識者会議を設置したのにメンバーからはダム懐疑派が排除され、会議も非公開。環境への配慮と住民の意見の反映という、’97年に改正された河川法の原則が全く無視されてしまったのです」

 それが安倍政権になってエスカレート。前出の草島氏はその強硬姿勢についてこう解説する。

「安倍政権の目玉のひとつ、“国土強靭化”路線は、これまで以上に都市や土建経済中心。そのツケは全部地方に回ってきます。これが、アベノミクス第三の矢の要ともいわれる“地方創生”の正体です」

●最上小国川ダム(山形県最上町)
計画/’91年 事業費/126億円

ダムがない最上小国川(山形県)は行楽客や釣り客にとって“ブランド”。現在、転流工(ダム本体工事のための川のバイパス)工事が進む。明治天皇にも献上された“松原鮎”も楽しめなくなるのか

●八ッ場ダム(群馬県長野原町)
計画/’52年 事業費/4600億円

旧川原湯温泉駅前から、民主党政権時に建設途中で中断された湖面1号橋を望む。八ッ場ダム(群馬県)ができればここも水底に沈むため、今年10月、新しい場所に駅が移転された

取材・文・撮影/足立力也

スズメは恐竜でも“ピー助”は恐竜じゃないにショック!マクドナルドのフィギュアで覚える恐竜の定義【PR】

スズメは恐竜でも“ピー助”は恐竜じゃないにショック!マクドナルドのフィギュアで覚える恐竜の定義【PR】
 最強の恐竜とは何か?と聞かれれば、誰もが思い浮かべるのがティラノサウルスだ。映画やアニメなどでおなじみの肉食恐竜だが、ティラノサウルスがなぜ最強なの…

連載

ばくち打ち/森巣博
番外編その3:「負け逃げ」の研究(4)
メンズファッションバイヤーMB
プロが激賞「高級サンダルが2000円台で買える!」
山田ゴメス
「なんちゃって石原さとみ」が増加中!? 7つのメイクと7つの仕草で翻弄される男たち
オヤ充のススメ/木村和久
プロ客から見たキャバクラの世界
フミ斎藤のプロレス講座/斎藤文彦
“ホーガン不在”のウォリアー政権――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第100回
英語力ゼロの46歳バツイチおじさんが挑む「世界一周 花嫁探しの旅
「テラスハウスの一員になろう」――46歳のバツイチおじさんはイケメン&美女集団に溶け込もうとした
原田まりる
純潔な弟に風俗で女性経験させようとした姉の話
18歳女支配人・このみんの経営学「私のミカタ」/園田好
中2まで、巨乳はコンプレックスでしかなかった
大川弘一の「俺から目線」
死神bot、LINEで始動――連続投資小説「おかねのかみさま」
プロギャンブラー・のぶき「人生の賭け方」
熊本地震の災害ボランティア、現状の課題は「参加希望者の再分配」だ
フモフモ編集長の今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪
“東京五輪”なのに伊豆(静岡県)開催の自転車競技を追っかけてみた件
おじさんメモリアル/鈴木涼美
「顔じゃなくて知性で女を選ぶ」男の無知性
僕が旅に出る理由 in India/小橋賢児
北インド秘境で「宇宙に住んでいる」と実感した――小橋賢児・僕が旅に出る理由【最終回】

投稿受付中

バカはサイレンで泣く 投稿受付中
佐藤優の人生相談 投稿受付中